2016-07-26

秦皇島旅行一日目

2016年7月15日、お昼の新幹線で羽田空港へ。
久しぶりのANAで北京首都空港へ向かう。
私は基本的にはJAL派なのだけど、気まぐれでANAにしてみたらチェックインカウンターでプレミアムエコノミーにアップグレードしてもらえた。
空港で飲みながら出発を待つ時間が幸せ。毎回この時間が確保できるとは限らないから、なおさらだ。
機内では広めの座席でまたワインを頼む。
やっぱり日系のフライトはサービスがよくて心地いい。

北京へ降り立ったのは、20時過ぎ。
今度こそ「うんざり猛暑」を覚悟していた私は、涼しい空気にとまどう。それとも、どこかで「やっぱり」だったかも知れない。
今まで何度も夏に中国を訪れていながらも、ぐったりするような中国の暑さを体感したのは、7年前の上海、ただ一度だけ。
肩透かしくらうかのように毎回だらだらの汗とは無縁なのだった。


今回の旅行記のタイトルは、「秦皇島旅行」。
実際には秦皇島を基点にしてすぐ隣りの山海関が観光目的地である。
場所は河北省。北京からそのまま東に見ていき海に到達したところにそれらの地名は並んでいる。

9000㎞にもわたり中国北部を複雑に這っている、“万里の長城”。
この長城が海に到達しているのが、秦皇島となりの山海関なのだ。
山のイメージが強い万里の長城が大海に向かって伸びている、そんな奇観はここだけだ。
以前から頭の片隅にはありながらも、しかし旅先として候補にあがるまでには及んでいなかった。

昨年晩秋、ふとしたことから万里の長城について考えた瞬間があった。
考えたというより、たまたまふと、頭に浮かんできただけだ。
ちょうどその時、偶然にも山海関良かったよと勧めてくれた方がいた。
この偶然の相乗効果によって、秦皇島と山海関という地名は、頭の片隅から真ん中まで移動することになった。
それでも、この7月の連休には、5月まで別の旅行が予定されていたのだ。
それが気づけば「秦皇島旅行」となっており、そして気づけばこのように北京まで来てしまっているのだから、本当に気まぐれだ。

北京首都空港からバスで北京站へ。
いままで北京西站を利用することはあったが、この北京站は初めてで勝手がわからない。
ホテルは北京站すぐ近くにとっていた。
今夜ここで一泊し、明日早朝に北京站を出発して秦皇島へ向かう。
ところが站前はあまりに広すぎて方向さえわからない。北京はあまりに巨大すぎて、私には動きにくい都市だ。
「北京站の東側」と思って横断してみたらそこは西側。
人に訊きながらキャリーバックをふたたびごろごろ転がしていく。

ある若いカップルに道を訊いてみた。
スマホで検索してくれて一緒に探してくれるという。
私もスマホでそんなふうにやればいいのだが、究極のアナログ人間で性に合わない。

二人はとても友好的で親切だった。
大学生で、学科では日本のある大手メーカーと共同で仕事をしているのだそう。
そういうこともあり、私が日本人だと知ると喜んで歓迎してくれた。
彼氏の方は私の重い荷物まで持って先行してくれた。
彼女の方は、親戚か誰かが秦皇島に住んでいてちょうど今北京まで遊びに来ているのだと言った。
「秦皇島は明日、明後日は雨が降りそう?」
そう訊いてみると、
「今日と同じ感じだよ」 と。
指さす方を見てみると、確かに地面は濡れていた。
少し前まで雨が降っていたようだ。
「涼しいよ」

1607151.jpg

ホテルは路地を入りこんだところにあった為、かなりわかりにくい場所だった。
彼らが一緒に付き合ってくれなかったら、見つけ出すのにまだまだ時間がかかっただろう。
別れ際にお菓子を渡そうとしたけれど、けっして受け取らず、笑顔で去っていった。

1607152.jpg

ホテルの敷地内は幻想的な雰囲気で良かったけれど、建物内が複雑で移動距離があるのと、さらにはエレベーターがなかった。
4階まで必死に重い荷物を運びあげたところで、ルームキーが反応しない。ぐったりだ。
先ほどの彼女は、
「もう少し大きなホテルにした方がいいよ。安全じゃない」
とアドバイスしてくれた。
しかし、北京はホテルが本当に高いのだ。
安いホテルには外国人不対応のものも多く、探すのも疲れる。


実はここ北京でもひとつ果たすべき予定があった。
色々と経過があり、友人との話のなかで中国の携帯もひとつ持っておこうとなった。

携帯自体というより、中国の携帯番号をひとつ所持しておきたかったというのが正確な事情だ。
単に通話だけでなく、中国の携帯番号を持っていると便利なことがあり、また一方で持っていないとできないこともあるからだ。
日本のスマホは基本的にはSIMを抜き差しできない。
できる携帯もあるとか、今では手を加えれば抜き差しできるようになるとか聞くが、ひとつの携帯でSIMを入れ替えたりするのが嫌だった。

新疆の友人ロンさんが、「いとこが北京にいるから使わない携帯をもらいなさいよ」 と言ってくれた。
中国の携帯を持つ話はロンさんとの会話から生まれた話なので、今後この話のめんどうは彼が見てくれる。
いとこのワンさんの連絡先は聞いており、連絡はしていた。
時刻はすでに23時を迎えようとしていたが、ワンさんはまだ家を出ることができないそうなので、先に北京站で購入済みの列車券を発行しに行くことに。

1607153.jpg

もうすぐで日付が変わるというのに、站前の広場には人がごった返している。
ここは眠らない場所だ。
混沌としている。

ここには人の流れがない。
日本であれば、多くの人が先を急いで行き交っているはずだ。
しかし、中国のこうした広場には立ち止まっている人の多いこと。というよりほとんどそうかもしれない。
中にはここで何をしているのか、なんのためにここにいるのかわからないような人も多い。
だから、私はこういう場所にくると中国に来たなぁと、混沌の中に実感するのだ。

1607154.jpg

この長蛇の列は何かというと、タクシー待ちだ。
ものすごい列だが、実はこの列は写真の右手さらに先まで伸びている。
これではいつになったら乗れるのかわかったものではない。
だから、北京は動きにくいのだ。

北京站西側にチケット売り場はあった。
24時間だと思っていたら、6時ー0時との表示。
現在、23時。危ないところだった。
ところが売り場内はどの窓口にも長い列ができていて、それでも日本の窓口のようにテンポよくはけていくのであればいいのだけど、これがまた一人ひとりがやたら長い。
これに割り込みなんかがあったりするものだから、無事に明日朝と明々後日のチケットを手に入れた時にはすでに夜半近かった。

北京站で一時間使ってしまったため慌てて戻ると、間もなくしてワンさんがホテルに到着した。
すでに日付が変わっている為、すぐに携帯を受け取り、早口で説明を受ける。
「電池切れてるから充電して使いな」
もう友達なんだから遠慮することはないよ、次に北京にきたらまた連絡して、こうも言ってくれた。

携帯を受け取り、部屋がある建物に戻り4階まで登って行くと、またルームキーが開かない。ぐったりだ。

1607155.jpg

いただいたスマホ。手机とは携帯電話のこと。

開いた窓の外には、線路が通っていた。すぐ右手には北京站のホームが見える。
列車だけでなく、何かの役目を担った車両がたびたび音を立てて通過していく。
鉄道好きにはたまらないかもしれない。
昨年の平遥旅行を思い出した。
あの時は北京西站だったが、ホテルの窓の外は同じように線路とホームで朝までうるさくて眠れなかったのだった。
時刻は2時3時と進んでいく。
夢の中で何度も鈍い金属音を聞きながら、それが夢ではなくてほんとうの音だったとわかったのは翌朝のことだった。


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中国の携帯って省外通話が高くなるし
ネットを使うと省外だとあっという間に使えなくなってしまいます。
電話だけなら登録した省内通話が安いだけで、後は基本料が月にいくら掛かってどれだけ通話が無料かだけかも知れません。
僕も北京の安宿を予約して宿に行ったら、外国人不可だったことがあります。
それで、予約する前にでも宿に電話して外国人でも泊まれるかを確認した事があります。
僕も電話が一番難しいですが、先に言うことを決めておけば泊まれるかどうかくらいは引き出せると思うのでお試し下さい。
ホテルの場所も最近は住所が出てるのでそれを検索して目当てを付けています。
たまにマンションの一室をホテルにして貸し出してる民泊に近いのにも泊まるんですが、
その場合はフロントが無い事もあるし電話しないと泊まれないですね。
その代わり、料金の割に部屋が広くて安い事が多いので面白いです。(話せるからこそ泊まれると思うと嬉しいかも)

一つ思い出しました。
差し込むタイプのルームキーは磁気に弱いのでスマホや携帯の近くに置くと
磁気情報が壊れる事があります。
最近は非接触の方が多い気もしますが。
(あっちは壊れないかな?)

僕は財布に入れて、別のポケットに入れる様にしています。
ルームキーは無いですけど、クレジットカードが壊れた事は何回かあります。
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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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