2016-10-13

銀川旅行三日目~その一~

2016年9月24日、中二日のうち後半の本日は市内観光。
当初は一日街をぶらぶらする予定だったけれど、昨日黄河の話をして、ぜひ行ってみたくなった。
そのため時間をみて行動したい。
時間がもったいないので、本来であれば8時には出発したいところだったけど、疲労が蓄積し出発したのは10時だった。

最初に向かったのは、旧市街南部にある、“南関清真大寺”。
寧夏回族自治区最大のモスクだ。
宿泊しているホテルから歩いて行くと時間がかかりそうだったので、タクシーへ乗車。
すると運転手のおじさん、
「回族?」 と訊いてくる。
緑が鮮やかなアトラス織のスカートに、コルラの友人がくれた薄いブルーのストールを巻いていた私はけっこう派手な色合いだったと思う。
グリーンに薄いブルー。図ったわけではないけれど、言われてみればイスラムにぴったりの色合いだ。
けれどまさか中国で現地の人にそんなふうに訊かれるなんて思ってもみなかった。

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目が覚めるようなエメラルドグリーンが真っ青な空に映えている。
門をくぐるときに12元を支払い入場。
ここでブルーのストールを頭に巻いた。

この南関清真大寺、創建は明代で1916年に現在のこの場所に移築されている。
その後、文革で破壊され、1981年に再建。

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内部は閑散としていた。
階段で中国人観光客の夫婦が写真を撮っている。あとは管理人以外だれもいない。
昨日を郊外観光、今日を市内観光にしたのは、昨日が金曜日だったからだ。
金曜は集団礼拝があり入場できないと思った。
写真を撮っていた夫婦に自分の写真もお願いした。
「回族?」
この夫婦も私にそう質問した。

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礼拝堂はがらんとしていた。
絨毯が敷き詰められ、奥にはメッカの方角を示すミフラーブ。
天井のくぼみにはシャンデリアが釣り下がり、日の光を受けてきらきら輝いていた。

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このモスク、色彩がとてもきれいなモスクだなと思った。
白い壁に鮮やかな緑の屋根、それに金色の模様やイスラム文字。
この青い空もこのモスクを構成する色彩のひとつだ。
敷地内には中国国旗がはためいていたけれど、ただその赤い色だけが不釣り合いだった。

内部には売店があり、新疆でも見かける美しい金属製の手水壺やら器が見えたので入ってみた。
この小さな売店は奥まで続いていて、そこは大通りに面したイスラム用品店に繋がっていた。

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写真は撮らないで、と注意されてしまったので、写真は残っていない。
ここにはたくさんのイスラム教用品が売られていた。
ストールから、壁掛け、ポスター、立派な額縁の絵画やイスラミックカリグラフィー。
壁掛けや額縁にはデジタル時計が組み込まれていた。
イスラム教徒において時刻というのはとても大事な要素なんだろう。
毎日1日5回の礼拝なんて、私には想像もできない。

こんなものも売っていた。

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右側の表示は「清真」をあらわすもの。アルミでできている。
これは今年の2月に北京を訪れた時に撮影したものだけれど、ここには新品がたくさん売られていた。
モスクと三日月のデザインがいいなぁと思い、お土産に買っていこうか迷った。
でも旅気分で買って帰ってどうするんだ?飾るのか?どこに?
そんな自問自答をしていると、ガラスケースの中にガラクタのようになっているバッジを見つけた。
お店の女性にその紙箱を出してもらい、見てみると、そこに山になっているのは2種類のバッジだった。
ひとつはモスクを象ったもの。
もうひとつは丸の中にイスラムの文字がデザインされているもの。
それぞれお土産に買っていこうと女性に買う意思を伝えると、
「あなた、イスラム教徒?」
と訊いてくる。
私は今、ストールで髪を覆っていたし「そうだ」と答えることもできたかもしれないが、やはり嘘はつけない。
「違う」 と答えると、
「イスラム教徒でない人はこれは買えない」
そう言って女性はイスラム文字の方のバッジを戻した。
モスクのデザインの方は買えるよう。ひとつ15元。
イスラム文字のバッジは、もしかしたらイスラム教徒だということを示すものだったのかも知れない。

南関清真大寺のあたりには回族のお店を示す緑のお店が多かった。
イスラム教用品店の横には大きな食堂があり、ちょうどお昼時で多くの人で賑わっていた。
烤羊肉串がメニューに載っていたので訊いてみるも、「ない」とのことだったので、私は拉麺だけを注文した。
したものの、席が空いていない。大混雑だった。
そのため他のお客と相席。

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これが今回の銀川旅行3度目にして最後の、牛肉拉麺。
これで6元7元なのだからありがたい。
お店により差はあるだろう。
本場の蘭州には劣るだろう。
けれども、私にはまずい拉麺というのが想像できない。

ここから適当に歩いていくと、またひとつの清真寺を見つけた。

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新華清真寺。
観光地のようではなさそうだったので、おそるおそる門をくぐってみると、白い帽子を被り長いひげを蓄えたおじいさんたちが談笑していた。
「入って見てもいい?」
そう訊いてみると、怪訝な表情をしながらも、
「見るだけならいいよ、中に入ってはダメだよ」 とそう言った。

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「古尔邦节快乐」の横断幕。
古尔邦節(クルバン祭)はイスラム最大の祭日、犠牲祭だ。
今年のクルバン祭は9月12日~15日。
イスラム圏を訪れるならこの祭日には注意しなければならない。
中国を訪れるのに春節を避けるように。
去年のコルラ旅行の際、帰りにこのクルバン祭に重なり帰ってこれなくなってしまった。
去年は9月24日~27日だった。
いつかは春節もクルバン祭も現地でその空気を体感してみたいが、仕事をしている以上無理だろう。
仕事がなければお金がない。仕方がない。

この清華清真寺、先ほどの南関清真寺とは印象が異なる。
定規で引いたような直線。
なんだかデザイン的だ。
出口の方へ振り返ると、「万物非主唯有真主」の文字。
イスラム教の絶対概念だ。
すべては神にあらず、神はアッラーのみ。
イスラム教自体への理解はせずに、観光としてモスク巡りを楽しんでいる私。
そんな私に対して最後に釘をさされたような気がした。

少し行き過ぎたりして、再び戻り、昨日一昨日と夜にその雰囲気を楽しんだ南門広場へ。
昼間の姿もぜひ見ておきたかったのだ。

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この南門、まるで天安門のよう。
毛沢東の顔写真まである。
別名:小天安門。
というのは私が勝手に名付けたものだが、実際にそんなふうに呼ばれていてもおかしくない。
昨日の朝に玉皇閣に展示されていた古い写真には、開放時にここがたくさんの人で埋め尽くされている写真があった。
いまでは憩いの場であるこの場所も、かつて激動の歴史の現場のひとつだった。

ここから向かうのは、“承天寺塔”。
歩くのには少し時間がかかりそうだったので、ふたたびタクシーへ。
ところがタクシーの運転手さん、「承天寺塔」と聞いてもぴんときていない模様。
携帯で調べている。
けっしてマイナーな観光地ではないのにどうしたことだろう。
けれど、調べてすぐに表情が変わった。
「西塔のことだね」
承天寺塔、旧市街西寄りにあるため「西塔」の別名を持つ。
現地ではこの通称の方が流通している模様。

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承天寺塔に着くと、もう向こうにそれが見えた。
辺りには歩道に骨董を広げ売る人々。
古銭、古いケース、玉製品…。
覗いていくと、「座って見て」と勧めてくる。
実を言えばこういうのを見るのは好きだけど、真贋を見極める能力がない。
ほとんど偽物だよね、そう思うのは簡単だけど、それもつまらない。
自分にとって記念になれば偽物でも本物でも構わないかなとも思う。
ひとつ、緑青がふいた昔の貨幣のようなものを見つけた。
そこにはひとつの文字があった。
漢字には見えなくて、西夏文字のように見えた。本当は何かはわからない。
ちらりと見て、時間がないのでここを去ってしまったけれど、これだけが未だに気になっている。

承天寺塔へ登りたい場合、入場料とは別にその分のチケットも買う必要がある。
入口で二枚チケットを受け取る。
入場料が5元、塔入場料が20元だった。

入場すれば、中は緑でいっぱい、木漏れ日がきらきらしていた。
こんな癒しの場なので、塔へは上らず入場料5元だけ支払ってここでゆっくりするというのもありだ。
見渡してみると人は数人しかいなかったが、みな一様にベンチに横になって爆睡していた。

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いよいよこれが目的の“承天寺塔”だ。
西夏時代1050年に創建。
寧夏回族自治区の中で、唯一文献に年代の記載がある西夏仏塔なのだという。
八角11層、高さ64.5m。
この高さもまた、寧夏に100以上あるという仏塔の中でもっとも高いものになるそう。
清代の地震により倒壊しており、これは1820年に再建されたもの。

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狭い入り口にはおじさんが椅子に座って通せんぼしていて、チケットを見せると通してくれた。
おそらくお客は少ないだろう、おじさんは暇そうだった。
「危ないから気を付けてね」
そう言った意味がわかった。
内部にはかなり狭い中に急で簡易な階段が一階ごとに交互に架けられていた。
狭い、急、高い。
三拍子そろっている。
怖いというのもあったし、いくら登っても登っても最上階にたどり着かないので何度かめげそうになった。

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やっとこさ、最上階へ。
石造りの内部は十字になっていて、それぞれに窓がつけられ外の風景を望むことができた。

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今ここには自分しかいない。なかなかの達成感だった。

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四方、銀川の街並みを見下ろすことができる。
かなりの高度感があり、足がすくむ思いがした。
ここに立つだけでも怖いし大変だ。
当時はクレーンなんかもない。
下から少しづつレンガを積み重ねていったのだろうか。
最上部を作っているとき、どんな思いだったんだろう。
こういった仏塔は中国には星の数ほど存在する。それがなんだか信じられない。

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塔の裏手にはこのような古い門があった。
塔は清代に倒壊し再建されているけども、これはもしかしたら改修を受けずもっと古いものかもしれない。


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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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