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2018-05-15

青島旅行二日目~その一~

2018年5月2日、ホテルを出たのは7時半。
本来は6時に起きようと思っていたものの、昨夜は横になったのも遅く体調も悪かったので、目覚ましのアラームを変更しぎりぎりまで休んだ。
お化粧もしないでチェックアウト。
外に出てみると、砂埃舞う崩壊寸前の道路を、働く人々が往来している。

今日は、ここ北京から目的地である青島まで高速動車に乗って移動する。
青島行きの高鉄は、北京にいくつもある列車駅の中で北京南站から出発する。
そのため、ホテルは北京南站近くにとっていた。
地図で見てみるとしばらく歩きそう、なんて思って道を尋ねてみれば、なんのことはないすぐそこだった。

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購入してある切符は、9時35分発のもの。
駅の発券窓口は中国の鉄道駅では珍しく、駅構内に入場した中にあった。
窓口もすかすか。
ぎりぎりまで眠ったつもりが、予想と反して暇になってしまった。
まずはお化粧をして、朝ごはんは大好きな牛肉麺を食べて元気をつけ、いつもの旅気分を取り戻す。

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どこにでもある康師傳。
インスタントラーメンで有名な康師傳のチェーン店だ。
無難な牛肉麺の味は安心する。それに酸梅湯も注文し一気飲みすると、健康になった気がした。

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やがて検札が始まり、ホームへなだれ込む。
左の車両は上海虹橋行き。
右が私が乗る青島行き、G179次。
北京始発で青島が終着駅だ。
中国はやっぱり広い。
地図で見ると北京からそう離れているように見えないけれど、高速動車にしておよそ5時間かかる。
いつもは車窓から風景の移り変わりを楽しむけれど、今回はダウン。
いつもは5時間もあればビール2、3本は欲しいところだけれど、今回はこれもそのパワーなし。
せっかくの窓側席で、ぐったりとし沈没。
夢現をさまよいながら、うつつの方に行こうとすればまた夢の方に戻ろうとする自分を遠くに感じた。

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ようやくもうさすがに眠れない、となった頃。
外の風景ががらりと変わった。
車内放送が、間もなく青島に到着することを伝えている。

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緑の広がりから、いきなり工業地帯へ。
流れる川の先には、向こうにうっすら海が広がっているのが見えた。
終点を前にして、みな身支度をはじめ車両はざわつく。

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14時過ぎ、青島站に到着しホームに降り立ってみて、大きな誤算をしていたことに即気づいた。
すごく、寒い!
ゴールデンウィークに中国を訪れたのを思い返してみると、5月は絶好の旅行シーズンであるという結論が私の中で出ていた。
時々日差しに暑さを感じ、時々涼しい風が吹く。
からっとしてとても過ごしやすい時期である。
もちろん僻地は例外だ。
去年この時期に新疆ウイグル自治区を訪れたとき、到着したウルムチは真冬の寒さだった。
雹が降り、険しい山々はみな雪をかぶっていて神々しかった。
そこから飛行機に乗り、降り立った西の端カシュガルは灼熱の場所だったのだから、私は時空を越えてしまったのかと錯覚した。
中国は広大だから東西南北でそういうことももちろんあるけれど、中原地帯はだいたい同じように四季の移り変わりを迎える。
5月の青島がこんなに寒いとは思わなかった。
今回は「どこでもいい、期待しない、準備もしない」という頑張らない旅行だったが、さすがに天気予報くらい確認しておくべきだった。
頑張らない旅行のはずが、結果寒さに耐えて頑張る羽目になっている。
ホームを急ぐ人々の中にはコートを着ている人もいる。

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青島站は、赤い独特の瓦屋根に石とレンガのドイツ風建築だ。
寒いので急いでタクシーに乗り込み、ホテルに向かった。

予約したホテルは駅から30分ほどタクシーを走らせたところにある古い繁華街「台東歩行街」にあった。
駅は海からそう離れていない場所にあったが、この台東歩行街は海から少し離れたところに位置する。
青島の多くのホテルは、海のレジャーや景色を楽しむ観光客のために海沿いに立ち並んでいる。
海の街である青島に来てなぜわざわざ繁華街にホテルをとったのかというと、ひとつは古くから賑わう場所が好みであること。
もうひとつは、私は海のすぐそばで生まれ育ったため、はるばる中国まで来て海三昧でなくてもいいというのが本音だ。

タクシーの中で、運転手さんは「韓国人か?」と訊いてきた。
このあと、ここ青島でいたるところで何度も繰り返されることになる質問第一回目だ。
「青島は日本人観光客多くないの?」
そう訊くと、「多くない、韓国人が多い」と言う。
日本人観光客も少なくないはずだけれど。
「ああ、韓国は向かいで近いからね」
青島は朝鮮半島と向かい合わせの山東半島の南に位置する。
海を介してとても近い。
韓国からの直行便もあるし、船もある。

そんな話をしていると、標識が見えた。
「青島ビール博物館」
これは説明するまでもない。
その近くにまた標識。
「葡萄酒博物館」
ワイン博物館があるようだ。
青島といえばビール。ワインなんて聞いたことない。
ワインといえば、山東半島の北側にある煙台である。
「青島はワインも有名なの?」
「有名じゃないよ」
中国ではなんでも「博物館」の名がついてしまうので、観光の際は期待しずぎないことが大事だ。

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ホテルの部屋からは素朴な街並みが一望できて、やっぱりこのホテルにしてよかったと思った。
低い住居の並びの遠く向こうには高層ビルが建ち並ぶ。
そのほとんどはオフィスビルではなく、住民が生活するマンションだ。
きれいな街だな、と心が洗われるような気持ちになった。
少し視線をずらすと、東の向こうには遠く、崂山の険しい山々が確認できた。
都市風景の背景に棘を剥き出しにしたような険しい山肌が見えるなんて、日本ではあり得ない感覚だ。
ウルムチのビルの合間から覗き見える天山や、敦煌の街の向こうに堂々とする砂丘を思い出した。

時刻は16時で、もうあちこち観光する時間はないので、周辺を目的なく散歩しに行くことにした。
ホテルのすぐ裏は、万達広場という庶民的なショッピングセンターだった。
寒くてこの先が思いやられるので、何か羽織るものを探しに入ってみることに。
そうしたら思いもかけず目についたものを、店員さんの言葉にも乗せられて、試着までして買ってしまった。

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派手な色のぶつかり合いと不思議な柄。
レトロ柄のカットソー。
よく見ると、様々な姿勢のパンダが隠れている。
普段は中国で服を買うことなんてないけれど、このお店にはパンダ柄の服が他にもあり、迷ったすえに買ってしまった。

その後、別のお店で薄手の羽織物を80元で購入。
それでも万達広場を出ると身震い。
青い空に明るい陽射し、風もそう強いわけではないのに、なんなんだろうこの寒さは。

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台東歩行街は古くて小さな繁華街。
ガラクタ市あり、小吃ありの、この賑やかさが好き。
範囲はそう大きくなく、この広い歩行街をまっすぐ歩いてみた。

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繁華街のど真ん中だというのに、刺青(紋身)のお店もちらほら。
中国には日本では考えられないほど身近に刺青のお店がそこらにあるけれど、行動パターンの変化か最近は出合うことが少なくなった。
こうした刺青のお店は近代的に開発された場所には見ることはない。
庶民的な街だとか、古くから賑わってきたような場所にお店を構えていることが多い。
刺青も刺青のお店も嫌だけれど、こういうお店がある場所というのは大抵私好みの雰囲気を持っている。
それにしても、刺青、刺青、刺青…、この階段怖くて登れない。

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この繁華街は他の都市にはない独特の雰囲気を持っていた。
それは、取り囲む建物がみなペイントされていること。
学校の何かの活動?と思うほど、様々な独創的デザインが建物全体をキャンパスのようにして描かれている。
中々手が込んでいるが、かといって芸術的といえるほど上手でもない、微妙なレベル。

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でもとにかく、関心する細かさ。
そのデザインに統一性がなかったので、誰がどういうふうにしてデザインしペイントしたのか。

ここで歩行街は終わり、ぐるりと回って西へ進んでみた。
なんの変哲もないごく普通の平和な大通りを行く。
すると、突然。

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不思議な形状のビールサーバーだった。
青島といえば、青島ビール。
世界でもっとも有名なビールのひとつである。
そして青島ビールといえば、青島のイメージを代表する存在だ。
よく見ると、辺りにはビールを売るお店がたくさん軒を並べている。
青啤、啤酒の文字がそこかしこに散らばっている。
「打包帯走」 持ち帰れます、の文字も。
持ち帰る?
するとふと横を、ビニール袋にタプタプ黄色い液体を入れて歩く人がいた。
あれ、ビールなんだ!

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こんな風に。
私が青島に来たことを知ったある中国人の友人は、袋に入れて持ち帰ってストローで飲むといいよ、と勧めてくれた。
勧めてくれたが、とてもそんな気にはならない。
ビールとは、グラスや瓶や缶で飲んでこそ美味しいものなのだ。
ビニール袋で飲むなんて不便だし、ストローだなんて…。
そんなことをするぐらいなら、マイジョッキを持ち歩きたい。

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その先には、ずらーっと海鮮系の飲食店やビールを売るお店がぎっしりと肩を並べていた。
まだ明かりを灯さない眠った電飾看板が、主張し合って賑やか。
「青島啤酒街」
ここはその名も、ビール街だったのだ。
そしてこれら飲食店の向かいには、青島ビール博物館がでんと建っていた。
この博物館てっぺんに青島ビールの缶がデザインされており、遠くからも目立っているのが見えていた。

博物館はもう閉まっているので後日にまわし、その先を進むことにした。
気が向くままに道を曲がっていくと、やがて右手に小さな山が姿を現した。
あの上に登ればどんな景色が見えるんだろう。
そんなふうに考えていると、どうやら登っていけそうだ。
ためしに右手に登っていくと、左手には向こうにここよりも大きな山が見えた。

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あの塔を見て、ようやくおおよその位置関係がわかった。
手元の地図を見てみると、台東歩行街の南側には太平山という低い山が広がっていて、そこに電視観光塔の名前があった。
あの塔はきっとそれだ。
そのすぐ南側は広がる海。
そしてこの太平山のすぐ東側には道を一本はさんで小さな山があった。
「青島山公園」
青島にあり青島の名前を持つ山だった。

⇒ 青島旅行二日目~その二~ へ続く

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北京は友人を訪ねて何回も行っていますが、ブログを読んで非常に青島に行きたくなりました。笑
古い繁華街「台東歩行街」にあるホテルを選択したところもGoodですね。
10月に行く予定ですが、ホテル名を教えていただけないでしょうか。

Re:

くわさん、こんばんは!
青島は大都市でありながら古き良き生活感がよく残っていて、とっても美しい街でした。
宿泊したホテルは確か、星程酒店です。チェーン店だと思いますが、ビジネスホテルみたいな感じはなく居心地は良かった記憶があります。
10月に旅行されるのですね、楽しみですね!
プロフィール

まゆ

Author:まゆ
中国四川省宜賓市にて生活を始めました。
旅行記に絞ったブログ、一つひとつは旅のあしあとです。

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