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2018-08-23

38日間周遊 〈12日目〉 成都

2018年7月11日、平楽古鎮で一泊して翌日。
昨夜はかなり遅くまでお酒を飲んで、なかなか起き上がることができなかった。
ぐだぐだとしていると、窓の外からジャオユーさんが声をかけてきた。
こうしてようやく支度をし始め、民宿を出たのは10時。
平楽古鎮を散策に出てみることになった。

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古鎮を貫く川は相変わらずの水量で、落ちたらひとたまりもなさそうだった。
ここにはある名物があるようで、その名も「炒菇菇」。
これを試食しにお店に連れてきてくれた。

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その名の通り、キノコ(蘑菇)の小吃だ。
色んな味付けがあり、さすが四川だけあってどれも辛かった。
「ザーサイ?」
ザーサイに似ていたのでそう訊いてみると、
「ザーサイとは全然違うよ」
ご飯と一緒に食べたらおいしい濃厚な味付けだ。
「炒‟姑姑”じゃないよ、炒‟菇菇”」
ジャオユーさんはそう冗談を言ったが、私は最初理解しなかったので若干気まずい空気が流れた。
姑娘(お嬢さん)の‟姑”と蘑菇(キノコ)の‟菇”の発音が同じ‟gu”であることからのダジャレである。

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このあと、昨夜のリさんと合流し、遅い朝ごはんを三人で食べた。
食べるのは奶湯麺、ここ平楽古鎮の名物なのだそう。
奶とはそのままミルクをさし、「牛乳使ってるの?」と訊いてしまった。
「そういうわけじゃないよ」
奶湯麺がテーブルに出てきてようやくわかった。

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これは牛骨のダシをつかったスープなのだった。
濃厚でコクがあってこれがおいしくて、すぐに好きになった。
日本の豚骨に似ているから、きっと多くの日本人もこれが好きだと思う。
けれどもラーメンの豚骨のように脂はなく、この麺とてもさっぱりとしていてさらりと食べることができる。
今まで牛肉麺や蘭州拉麺が大好物だったが、一足飛びにこの奶湯麺が一位に躍り出てしまった。
「でもこの麺が食べたかったらこの平楽古鎮まで来ないと食べれないんだよね」
平楽古鎮にはたくさんの奶湯麺のお店が建ち並んでいた。
成都市区にもわずかあるようだけど、とても少ないのだとか。
「そうだな、また来ればいいよ」

小雨の中の古鎮はとても美しかった。
人通りも少なくひっそりとしている。

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リさんはお店に戻り、私たち二人は川沿いに建つひとつの茶館に立ち寄り、二階の小さな部屋に上がった。
窓際にテーブルと椅子を移動し、窓から轟音の川を見下ろしながらお茶を飲んだ。

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時折、すぐそばの木枝に小鳥が舞い降りて小さく鳴いては川の音にかき消された。
他にお客さんがいないのをいいことに、目の前にある麻雀の台に両足をのっけて二人おしゃべりすること3時間。
話したいときに話したいことを話し、会話が途切れては川の流れに耳を澄ませた。

ジャオユーさんは言った。
今一帯は大雨が降り、浸水被害など成都はすごいことになっているのだそう。
平楽古鎮は小雨程度で、まさかそんなことになっているとは思わなかった。
「成都に戻る道路はあちこち通行止めになっているから今日は戻ることはできないだろう」
今日は成都に戻ることは諦めて、違う古鎮に行きそこで一泊しよう。
そういうことになった。

リさん夫婦に別れを告げて、私たちは出発することにした。
狭い古鎮は車で通行できるところが限られているうえに迷路のよう。
リさんがバイクで外まで誘導してくれた。

平楽古鎮を抜けて、のどかな道を走った。
途中で果物を売るトラックを見つけ、リンゴを三つ買った。
それを車内で切り分けながら二人で食べながら走る。

まるで日本の田舎道を走っているようだった。
「ずっと風景がまるで日本みたいだよ」
何度もそんなふうに言う私に、
「日本は山が多いから」
たしかになだらかな山の形状や、ぽつりぽつりとそこに紛れる農家は日本のそれみたいだった。

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「天然のトンネルみたい!」
竹もまた日本人の郷愁感をくすぐる。
思わず車を泊めて写真を撮った。

「中国の女性は車に乗れば寝てしまうし、降りれば写真、食べ物、買い物!」
マーヨーズは他の中国人の女性とは違う、とジャオユーさんはよく言った。
私も大差ないけどな、と思いつつもそんなものだと思う。
私にとって行先は単なる口実に過ぎない。
到着するまでに道行き出合う景色や出来事こそが旅の楽しみだなと思う。
だから余程疲れ果てていなければ、寝てしまうなんて本当にもったいないことだ。

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徐々に山道は高度を上げていき、下が見下ろせるような道に入っていった。
広がる山々は鬱蒼としていて、ある場所は雲をかぶり、またある場所は雲の中に浮かぶ島のようにくっきりとしていた。
「雲海みたい!」思わず声をあげた。
「雲か霧かはわからないけどな」
これから向かう古鎮が「上里古鎮」という名前であることを思い出し、胸ときめいた。
すでに都会からは離れ、秘境とまではいかないけれど、ずいぶん奥まで来たような感覚だ。

「上里古鎮」はまた一本の川沿いにある小さな村だった。
道路沿いには小さな駐車場があり、そこに車を泊めて道路を渡り、そして川を越えて古鎮に入る。

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この橋は高橋という名前で、1749年清代乾隆帝の時代に建てられた石橋だ。
当時この古鎮は米を売る市場となっており、米の売買を行うために作られた橋なのだそう。

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川はやはり濁り、水量もあった。
けれども私たちが着いた時には雨は降っておらず、成都市区の豪雨が嘘みたいに感じられた。

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こちらは橋とはいえないかもしれないけれど、やはり川の横断に使う通路。
水量があがり通行止めになっている。

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ここで遅いお昼ご飯を食べることにした。

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「一番いい場所だね」なんて言って隅を陣取る。
時刻はすでに16時半を回っており、お昼ご飯というには厳しいけれど。

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ここは筍がよく採れるようで、筍を使った料理が多かった。
ジャオユーさんが頼んでくれたこの二つの料理は両方とも筍料理。
左は新鮮な筍を使ったもので、右はおそらく保存してあったものを使ったもの。
日本人も筍を好んで食べるけども、ここの筍は細く、直径2㎝~4㎝ほどのものだった。

さらにジャオユーさんは、得意げに小瓶を二つ取り出した。
白酒の薬酒で、紹興から昆明に向かう夜行列車で私が飲んだものと同じものだった。
「わぁお酒!」
私が大の酒好きと知っていて、お酒を欠かさず用意してくれ付き合ってくれるのが嬉しかった。
グラスではなくて、お椀に注ぎ、中国の歴史ドラマみたいに乾杯する。
「兄弟!」

やがて食事を終えて、古鎮を散策した。
古鎮を流れる川は奥でY字に分かれており、そこにはまた古い石橋が架かっている。

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二仙橋というそうで、やはり先ほどの高橋と同じように清代乾隆帝の時代、1776年につくられた石橋とのこと。
多くの人が行き交ったのだろう、石畳のなだらかさがそれを語っているかのようだった。

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橋を渡るとその先には祠のようなものがあった。
‟橋“が木へんではなくちゃんと石へんの橋になっている。
この祠にはなぜか木枝と赤い紐で作られた弓がたくさんかかっていて、最初は子供が遊びでつくったのかと思ったが、どうやら違うよう。
実際は勉強不足で、どんな意味があったのかはわからないまま。

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20時をまわり、徐々に明かりが灯りだしてきた。
私たちは古鎮を散策しながら今夜泊まる宿を決めた。
一泊80元で悪くない民宿だった。

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荷物を部屋に置き、夕食に出ることにした。

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ジャオユーさんはすでに夕食の場所を決めていたようで、まっすぐにそのお店へ向かった。
「騒がしいのは好きじゃないから」
そういって入ったのは、電飾が灯り酒吧が並ぶ中心部ではなくて、ひっそりとしたエリア。

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到着したお店は二階建てになっており、私たちは二階へ上がった。

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お客は私たちのほかに一組のみ。
静かで、川の流れだけが聞こえてくる。

目当ては「雅魚」だった。
この上里古鎮がある雅安には三つの文化があり、まとめて雅安三雅文化と呼ぶのだそう。
それが雅雨、雅女、それからこの雅魚なのだとか。
雅魚は高価なようで、それでもこのお店のものは安く、なおかつ値切りに成功したもよう。

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その雅魚が料理になりでてきたのがこれ。
臭みもなくとても美味しかった。
清末にはあの西太后にも献上され、絶賛されたのだとか。

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かなり遅いお昼ご飯を食べたばかりなので、夕食はこれのみ。
それにジャオユーさんは白酒を持ってきてくれた。
乾杯しながら日本語や中国語について教え合ったりして時間がたつのは本当に早い。

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食事を終えて、今度は先ほど避けた賑やかな場所に出てみた。
ここには2、3軒の飲み屋さんがあり、その二階にあがり今度はビールをたらふく飲む。

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向かいの飲み屋さんからはお世辞にも上手とは言えないカラオケの歌声が漏れてくる。
「聞くに堪えないね」
そんなことを話しながら夜も更けていき、明かりが落ちて石畳の道も見えないような真っ暗闇を、私の小型ライトを照らしながら民宿に戻った。
気が付けばどちらからともなく手をつなぎ、隣並んだ別々の部屋に戻った。

〈記 7月22日 嘉峪関にて〉


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Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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