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2018-08-23

38日間周遊 〈17日目〉 成都

2018年7月16日、今日はいよいよビザ受取日だが、私たちはまだ郊外で、臥龍にいた。
これから成都に向かう帰路につき、成都でご飯を食べる、という予定になっていた。
「カエルと魚の火鍋で有名なお店があるんだ」
不思議な組み合わせである。
カエル料理は安徽で食べたことがあるので、すでに抵抗感は薄れていた。
だからカエル料理は大丈夫、魚料理も好き。
でもこの料理はカエルと魚がセットになった火鍋なのだという。

起きるとジャオユーさんはいなくて、メッセージが入っていた。
「ジョギングに出かけてくるからゆっくり支度して大丈夫」
昨日はジョギングできなくて、部屋で腕立て伏せをしていたんだった。
ジョギングから戻ると、第一声、
「マーヨーズ、一番かわいくないパンダを見つけてしまった!」
さっそくホテルをチェックアウトして向かってみると、そこにはこの世の終わりをテーマにしたのではと疑ってしまうようなおぞましいパンダがいた。

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パンダの表情も体勢も苦しみを訴えているかのよう。
実はこのパンダ、臥龍の政府関連の建物に向かってつくられたものだった。
道路に向けられたものでないことが幸いしている。

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近くで朝ご飯を食べることにした。
数軒の民家が並んでおり、その中に小さな食堂があった。

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いつもと同じように、まず辛いものを私にくれて、しばらくして辛くない料理と交換してくれる。
このワンタンは成都市内でも食べたけれど、抄手という。
メニューにワンタンも抄手もあるのでその違いを訊いてみると、違いはあるそうで説明してくれたが、残念ながらこの旅行記を書いている現在、記憶のかなたにさってしまった。

このあたり、同じような民家が建ち並んでいる。
ここは汶川地震の被害が深刻だった地域で、建物はみな倒壊してしまったのだそう。
だからここにある建物はみな立て直された新しいものなのだそう。
「日本であれば軽くて質のいい材料が使えるだろう?でも残念ながらここはそういうわけにはいかない。立て直されたものも重い材料ばかり、お金がないから仕方ないんだ」
ジャオユーさんは言った。
それでも、復興できたことは素晴らしいと思った。

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ここからドライブし、成都市内に戻ってきた。
これからカエルと魚の火鍋を食べにいく。
市内の別の場所に暮らすジャーユーさんのお母さんも一緒に行くことになっていた。
市区に入り、ジャオユーさんが言った。
「お母さんにはマーヨーズは友達と紹介するけど、わかってほしい」
お母さんのプレッシャーをやわらげたいのだという。
彼女だと紹介したら、お母さんは緊張するしマーヨーズも緊張するし、お互いによくない。
まず知り合ってから次にきちんと紹介しよう。
そういうことになった。

お母さんの住むマンションは成都の中でも古い住宅が立ち並ぶ場所だった。
部屋に上がらせてもらうと、とても広い部屋。
中にはさまざまな骨董品や、ジャオユーさんのお父さんが撮影した美しい自然風景の数々が飾られていた。
ジャオユーさんの感性や思考は、ご両親から受け継いだものなのだと実感した。

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お母さんをひろい、徒歩で火鍋のお店に向かった。
「人気店で、夜であれば行列ができてなかなか入れないんだ」
お母さんはジャオユーさんと同じことを言った。
有名なお店で、昼間でなおかつ時間帯がお昼を過ぎているので入店できるということだった。

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こちらがその火鍋。
唐辛子と山椒がたっぷりのスープの中には魚とカエルが沈んでいる。
辛さは調整できるようで、私が日本人と知りお母さんはそれらを抜き辛くないように頼もうとしたが、
「彼女は本来の味を体験したいんだ」とジャオユーさんがかたくなに断った。

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こちらがカエル。
てっきりバラバラになったものが入っているかと思えば、人体模型のようにそのまんま入っている。これには驚いた。
カエルそのままの形をしているが、肉はほろりと簡単にはがれ食べやすい。

お母さんはおもむろに店員を呼びなにやら頼んだ。
「スープを持ち帰りするんだ」
火鍋に野菜を入れてしまうとダメだけど、今日はカエルと魚しか入れていないのでスープを再利用できる。
けれどもこの鍋ごと持ち帰りたいので、デポジットとして100元支払うとのことだった。
「次回この鍋を持って入店したときに返してもらえるから大丈夫」

こうして三人で食事を終えお母さんを家まで送った。
あとから聞いたところによると、お母さんはこのときすでに「普通の友達関係ではないような」と感じていたようで、別れた後にジャオユーさんの妹さんに電話をして訊いたのだそう。
妹さんはすでに事情を知っていたので説明し、そして特に問題になることもなかった。
私たちはただ食事しただけだったが、親の勘とはすごいものだ。


このあと、ビザを受け取るために再び成都の中心地、入境管理局へ出向いた。
先日呼び出しを食らったばかりなので、これで三度目のこの場所だ。
駐車場がなかなかあかないので、付近の有料で停めさせてくれる親父さんのところへ行く。
20元くらいとられたような気がしてこれがけっこう高い。
「管理局のスタッフに三回分の駐車場代請求しないとな」
そんな冗談を言うジャオユーさん。
そのまま窓口の三階へあがり、手続きをした窓口ではなくてビザ受け取り専用の窓口へ向かう。
すると、受取日当日の場合、16時から17時の間でないと受け取れないそう。
現在まだ15時を少し過ぎたばかり。
明日以降であれば時間に関係なく受け取ることができるよう。

現段階で、私のなかで22日に嘉峪関入りすることは決めていた。
ジャオユーさんはずっと成都に残ってくれてもいいし、でも私のしたいようにすればいいと言ってくれていた。
正直迷ったしなかなか決められなかったけど、23日から彼の出勤も始まるし、やっぱり最初に決めた日程で進めるべきだと考え、嘉峪関からもともとの計画に戻ることを決めた。
本日16日で、22日までまだ若干日がある。
どのような日程、どのようなルートで22日を迎えるか、そこがなかなか決まらない。
途中まで車で送ったっていい、次第にそういう話も出ていた。
けれども私の立場でそれをお願いすることはできなかったし、「申し訳ないし」と言葉を濁し、決まらないままだった。
だから実のところ、ビザの受け取りもそんなに急いではいなかった。
ビザの受け取りは、私の成都滞在の終わりを意味していた。
成都滞在はそもそもこの手続きの為に発生したものだからだ。
もともとは一日でも早くビザを受け取りたかったはずなのに。
入境管理局でどことなくしんみりした空気を共有しながら二人窓口へ行き、16時以降という言葉を聞き、じゃあ明日にしよう、ということになった。
どこか気持ちが軽くなった気がした。

16時まで待たなかったのには理由があった。
実は六日前に宿泊した平楽古鎮のリさんたちから、一緒に飲みたいから来ないかとお誘いがあったのだ。
さらにちょうど四日前に一緒に食事した新疆の友達パオさんもちょうど成都にいるので、一緒に行こうという話になっていた。
16時まで待っていると、到着が遅くなってしまうということで入境管理局をあとにすることにした。

このあと車で平楽古鎮へ行き、古鎮手前でパオさん夫婦と合流し、先日訪れたばかりのリさんのお店へ向かった。
先日は外のお店でみなで食事したけれど、今日はリさんが自分のお店でごちそうしてくれるということになった。

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私たち二人と、リさん夫婦と、パオさん夫婦と、また先日も一緒に食事した女性夫婦。
8人での会食となった。
リさんはたくさんの料理を用意してくれ、中でも中央の魚料理は立派だった。

白酒で乾杯し、ところが今日は飲むペースが速くて、私はまだしもジャオユーさんは私よりも乾杯の回数が多く、
「少し回った」
と隣でぼそりとつぶやくのが聞こえた。
昼間、リさんはかなり飲めるので、彼が飲みたいというからには相当飲むことになるだろう、とジャオユーさんは言っていた。
ジャオユーさんは決してお酒に弱いわけでなく、むしろ私より強い。
それだけハイペースで乾杯したということだ。
私は私で、「これはこのペースで飲むとまずいぞ」と身体の中でアラームが鳴りだした。
目を閉じるとぐらりと倒れてしまいそうな感覚がした。
ぐらりの危機を乗り越えて、やがて私の方はだんだん落ち着いてきた。

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やがて場がお開きになって、パオさん夫婦は二人で夜の散歩に出かけるという。
私とジャオユーさんは商店に行き、水とビールを買い、先日と同じ民宿へ向かった。

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中庭の麻雀台で飲みなおそうという話になるものの、ジャオユーさんはダウン。
私は一人麻雀台で飲むことにした。
私たちの部屋からはジャオユーさんのいびきが、向こうの部屋からはパオさんのいびきが聞こえ。
私は一人取り残されてしまった。

〈記 7月24日 酒泉にて〉


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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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