FC2ブログ
2018-08-23

38日間周遊 〈20日目〉 成都ー漢中

2018年7月19日、昨夜眠りに入るのは早かったが明け方に目が覚めてしまい、その後どうやっても寝付くことができなかった。
眠れない、眠れない、そうして8時頃諦めた。
すると横で、「眠れない」とため息をつくのが聞こえた。
「眠れなかったの?」そう訊くと、明け方に目が覚めてからずっと眠ろうとしても眠れなかったよう。
「私もだよ」
今日はいよいよ成都を発つ日。
ジャオユーさんが西安まで車で送ってくれることになっている。

1807191.jpg

朝ご飯は昨日と同じ蘭州拉麺のお店。
私の大好物だが、今回の旅行で一番の大好物は平楽古鎮の奶湯麺に更新されてしまった。
この蘭州拉麺もあの奶湯麺も、また食べに来るから待っててね、と心の中で。

マンションを軽く片付けてゴミを集めて、いよいよ出発することに。
西安に向けて出発し、途中、漢中で一泊することになった。
ドライブ中もおしゃべりに花が咲き、笑いが絶えない。
あっという間に時間が過ぎていく。

15時頃、ジャオユーさんが言った。
「もうすぐ剣門関を通過する。何度もここは通ったことがあるけど立ち寄ったことがないから行ってみようか?」
剣門関は険しい断崖絶壁の難所につくられた関所。
私は詳しくないが、「行ってみたい」と即答した。

1807192.jpg

高速道路を走り、やがて剣門関の文字が見え始めた。
そして高速を降りのどかな山道をくねくねと走る。
「ここは何度かバイクで走ったことがあるんだ」
くねくね道はバイクで走ると楽しいのだそう。
走ったことはあるけど剣門関自体には行ったことがないということで、一緒に行ってみることにした。
やがてもう間もなく剣門関というところで、片側にお店が並びだした。

1807193.jpg


1807194.jpg

どれも豆腐料理のお店のよう。
ここはこれが名物のようで、まずここで豆腐料理を食べていくことに。

1807195.jpg

1807196.jpg

一品は豆腐を砕いたものに四川のような辛い味付けをしたもの。
もう一品はトマトやキノコなどと豆腐を合わせたもの。こちらはご飯にかけて食べるととてもおいしかった。
もう一品は豆腐の間に具材を挟んだもの。どこか豆腐ハンバーグを思い出した。
料理はどれもおいしくておなかいっぱいになった。

1807199.jpg

そのすぐ先には剣門関の入り口があり、向こうにどうどうと広がる断崖絶壁を見ることができたが、時間が少し心配だった。
私はてっきり到着してすぐ剣門関があるのかと思ったが、思いもよらず広くて時間がかかるよう。

1807197.jpg

徒歩で登れば時間がかかるし、ロープウェイもあるみたいだった。
でもせっかくなら徒歩で登りたい。
残念だけれど、今回は諦めて次回たくさん時間を用意してゆっくり観光することにした。

ここにちょうど地図があった。

1807198.jpg

成都から出発してここ剣門関まで250㎞、ここから漢中まで240㎞、漢中から西安まで270㎞。
およそ800㎞の距離を運転で送ってくれて、また私が列車に乗ったあと一人で成都まで戻り翌日出勤しなければならない。
簡単なことではない。
ありがたく、そして申し訳なく、時間内に許された最後の一瞬まで一緒にいてくれるやさしさが嬉しかった。

18071910.jpg

18071911.jpg

19時半、ようやく漢中に入った。

18071912.jpg

空はまだ明るかったが、太陽は西に傾いていた。

18071913.jpg

漢中は小さな街で、「前に来た時にはもっといい街だと思ったんだけど」とジャオユーさんは言った。
漢中は三国志関連の史跡が多く、日本人にもその名を知る人が多いかと思う。
けれども、その三国志がなければ、たしかに名もなき小さな街に過ぎない印象だった。

「不思議な感覚があってね、今なんだか私は中国で生活しているみたいな感覚になっているよ」
ただ単に長期旅行に来ているだけなのに、ジャオユーさんと行動しているとまるでここで生活していて、そこから小旅行に出かけているみたいな錯覚があった。
「わかるよ、自分もまたマーヨーズと一緒に生活しているような気がする」
9日に迎えてもらってから、毎日一緒に過ごした時間が長いのか短いのかはわからない。
けれどもいつしか、一緒にいることが当たり前のような感覚になっていた。

18071914.jpg

過ごしやすい気候が続いていた成都とは打って変わり、漢中は蒸し暑かった。
ホテルにチェックインし、夜ご飯を探しにでかけてみた。

18071915.jpg

入ってみたのは小肥羊という火鍋のお店。
「これ食べたことある?」という質問に少し考える。
火鍋は何度も食べたことがあるけど、このお店は特別なのかな?
注文してみてわかったのは、火鍋は火鍋でもタレにつけない。
しゃぶしゃぶしたものをそのままいただく火鍋なのだった。
ジャオユーさんは野菜や豆腐を頼み、私は牛肉と羊肉を食べた。
タレにつけなくても味がついており、おいしい。

ここでもジャオユーさん持参の白酒を飲んだ。
毎日ごちそうになり、この十日間いったいどれだけのお酒を飲んだことか。
けれども飲んだ白酒の質はいいものだったし、あとはビールだったので、泥酔することも二日酔いになることも、そして翌日だるいなんてもこともなかった。
ちょうどよく飲み、飲み足りないことも飲み過ぎることもなく。
ほどよく酔い、酔い足りないことも酔い過ぎることもなく。
翌日は気分爽快で、二日酔いのかけらもない。
この十日間。
私の酒人生を振り返ってみると、これは奇跡に近いほどだった。

この日もたのしく会話をし、やがてまじめに社会問題の話になった。
私の中国語能力は低いが、ジャオユーさんとはコミュニケーションがとりやすく自然体で会話することができた。
だからこの十日間、けっして「今日暑いね」なんて簡単な会話ではなくて、けっこう深い話をしたものだった。
そうしてお互いの価値観や考え方について理解を深めることができた。
それでもやっぱり深い話をすると、言いたいことを正確に表現する方法がなかったり、単語がわからなかったりして、その度にもどかしく、
「うーん、なんて言っていいかわからない…、言うのやめた」
ジャオユーさんは、私がこんなふうに「不说(言わない)」というのが好きだといった。
「私のレベル低くて表現できない」
そう言うと、
「それはこっちも一緒だよ」と。
私は自分の語学力が低くて説明できない。
ジャオユーさんは私にわかるように説明したいが、言いたいことを簡単な言い方で説明するのが難しい。
「言いたいことは大概、複雑なんだ。それを難しくなく言うのは難しい」
私たちのコミュニケーションはお互いの歩み寄りによって成立しているのだった。

〈記 7月26日 中衛行き列車にて〉

18年38天旅行◇成都ー漢中
北京ー合肥ー紹興ー昆明ー河口ー昆明ー成都ー漢中

⇒ 38日間周遊 〈21日目〉 漢中ー西安 へ続く

クリックしていただけると励みになります☆
↓↓↓
にほんブログ村 旅行ブログ 中国旅行(チャイナ)へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

紆余曲折、な日々にお疲れ様です。

ビザの失効なんて、うっかりにも程がある!
と言いたい所ですが、災い転じて福と成す
としか言いようが無いですね。
このガイドさんは最高かも知れないので、この先の旅も頼むと良さそうに思えます。
ガイドを雇うと、旅の善し悪しがガイドに委ねられる可能性が高まるので
僕はいつも非効率な自由行です。
剑门关は人が居ないときに行くと鳥のさえずりしか聞こえない様な静かな空間です。
史跡は地上の道で、山を登るのはお得意のアトラクションです。
頂上に見晴台があるので、季節を選ぶと人も一杯ですが。

僕が行ってみたいと思った、古鎮に行かれてびっくりです。
頑張れば行けるけど、ついでに通る所じゃ無いので自力で行き帰りは結構大変そう。
会話って対面だと成立するけど、隣の会話は殆ど理解出来ない
僕の中国語もその程度です。単語レベルでは聞き取れるけど、文が見えない状態。
日本に居る限り、単語力の向上は精神力に委ねられると思います。
でも、中国人向けの情報は読めるはずだから
もう自力でもこう言う所は探せるし行けますよ。
まぁ、必要無さそうですけど。
いわゆる観光地は既に拝金主義過ぎるのと、
形式的になりがちなのでもっぱら裏道を探す旅路をメインにしてます。

夜行鉄道にも憧れた事が一瞬ありましたが、
チベット鉄道以外ではやらないと思います。
日本でも夜行バスで寝られないので、外国でやるには泥酔しないと無理でしょうから。。
プロフィール

まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
クリックしていただけると励みになります↲