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2018-11-07

30日間成都滞在〈6日目〉

2018年9月30日、いよいよ明日は私の誕生日という時。
目が覚めるとすでにリビングにはジャオユーさんの姿はなかった。
マイナス思考がマイナス思考を呼び、だるくて何をする気も起きない。
午前中はほぼ無意味に過ごし、洗濯物を干したり洗い物をしたりしていると、お昼休みにジャオユーさんはまた戻ってきた。
「今夜もマーヨーズが寝室を使っていい、自分はもう一つの寝室に行くから」
それから今夜は一人で出かけてマーヨーズの為に按排しないから、一人で好きに出かけるといい。
彼はそう言った。
そしたら、一日ひとりも同然だ。
けれどもこれは彼が私に気遣っての好意だった。
でも寂しくて寂しくて、成都行きをあれほど楽しみに準備してきたことを思うと悲しくなった。
「お金を置いていくから使いなさい」
そう言って渡してくれた封筒には、「請不要拒絶!」とジャオユーさんの文字があった。
呆然としていると、彼は黙って出ていった。
封筒の中には、10枚の日本円一万円札と、大量の100元札が入っていた。
日本円の方は、私が会社を辞めて収入がないのでそれをサポートするためのものだということがすぐにわかった。
わざわざ銀行で両替してきてくれたのもわかった。
わかったが、受け取るわけにはいかない。
いろんなことが空回りしてうまくいかなくなっている。
本来はなんの問題も起こっていないのに、ひとつかけ間違えるとドミノ倒しのように収集がつかない。

夕方ジャオユーさんが帰宅して、最初は少し言い争いをした。
明日は誕生日、仲直りして彼が計画していたものがなんだったのか見てみたい。
ところが。
「計画はマーヨーズの気が乗らないみたいだったからキャンセルしたよ」
明日はうちでご飯を食べたければ家で食べてもいいし、外で食べてもいい。
「誕生日すごく楽しみにしてたのに!がっかり!」
「マーヨーズの誕生日は国慶節だから人が多くてどこにも出かけられないよ」
「誕生日、重要視してるの知らなかった?」
「しらない」
素っ気ないふうでいう。
急に彼は笑い出した。
「マーヨーズはほんとうに子供だ。大きな子供を一人抱えているみたいだよ」
彼はわーん、わーん、と大声で泣く子供の真似をした。
やっぱり仲直りの薬は笑顔だった。
私が「生日」と繰り返すのに、
「その発音じゃ‟勝利“に聞こえるよ」
そういうのにつられて私も笑ってしまう。

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夕ご飯に向かったのは、近くのお店だった。
「耗儿魚」のお店だという。
「まるで‟How are you“みたいだね」
そう言うとジャオユーさんは、そうそうと頷きながら笑った。
耗儿鱼を知らないと言うと、「馬面魚」ともいう海の魚だそう。
馬面をしているから馬面魚というわけだった。
「海の魚だから成都では高い魚なんだけど、成都人はなぜかこれが好きなんだ」
成都はかなり内陸にあるので、海の魚はほとんど手に入らない。

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出てきたのは火鍋式と、ニンニクの風味の強い二皿。

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火鍋にはどかんどかんとまるごと入っているので、一匹ずつ引きずり上げていただく。
「日本では焼き魚はね、こういうふうにして食べるのはマナー違反なんだ」
そういって魚をひっくり返すと、
「中国にも似た考え方があるよ、船がひっくり返るようで不吉だっていってね」
ジャオユーさんが言った。

そうして話題変わって車の話になった。
ジャオユーさんは今の車は9台目なのだという。
「車を変えるのが早い男性は女性を変えるのも早いっていうよ」
そういうと、「そう言うと思った」
でも、もし仮に二人が別れることがあったとしても、マーヨーズの後にはもう女性を求めることはないだろう。
彼はそう言った。

食事を終えて、部屋に戻り私たちはくつろいだ。
風邪気味のジャオユーさんに蜂蜜をお湯に溶かしてあげた。
0時を過ぎて、彼はすでに寝室で眠っている。
私ひとりで日付変わり、誕生日と国慶節を迎えた。
明日はいったい、どんな一日になるだろう。

〈記 9月30日 成都市区にて〉

⇒ 30日間成都滞在〈7日目〉 へ続く

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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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