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2018-11-07

30日間成都滞在〈26日目〉

2018年10月20日、とうとう成都滞在の最後の週末を迎えることになってしまった。
この一カ月そのほとんどが青空のかけらもない曇天か雨だったけれど、この週末はなんとか持ちこたえてくれそう。
気持ちの良い晴れとはいかないけれど、それでも雨さえ降らなければ十分だね。
そんなふうに話していた。

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朝ご飯はちょっと前にも作ってくれた辛い麺。
これに今回はハート形の目玉焼きをのせてくれた。

13時半頃到着したのは、「新場古鎮」。
成都市区からおよそ60㎞ほどのところにあるひっそりとした古鎮だ。
最後の週末はどこに行こうという話になって、ジャオユーさんがまた平楽古鎮に行くと言い出した。
私にとっても平楽古鎮は大好きな場所で、今後も頻繁に行けたらいいなと思っている。
けれどもこの前の国慶節連休で一泊したばかりだったし、今回の滞在ではあまり出掛けられていなかったので、最後の週末はいままで行ったことのない場所に行ってみたい。
そうリクエストした。
そうして連れてきてくれたのが、ここ新場古鎮だった。

裏手から古鎮内部に向かってみると、ここも観光地として観光客を呼んでいるのか、案内板がちらほら。

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(ジャオユーさん撮影)

けれどもその日本語訳がなんともおかしい。
「気をつけよすべっ。」
翻訳がおかしいというより、これは人間が翻訳したものではなくそもそも翻訳ソフトを使ったものなのでは、なんて思ってしまう。
他の案内板もみんなこんなふうなので、
「この日本語おかしいよ」
なんてジャオユーさんに話しながら歩いていくと、材質の違うタイプの案内板もあることがわかった。
こちらは素晴らしい日本語。
「多分つくった人が違うんだよ」

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古鎮内は観光客も少なくひっそりとしていた。
肌寒い天候に思わず栗を購入。
焼き栗ではなく茹でた栗はほくほくとしておいしく、一緒に分け合って食べながら歩く。

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そこらで売られていた油豆腐は日本の油揚げみたいなものかな。
さすが四川で辛い味のも。

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こちらはマンションの近くでも購入したことがある萝卜干。

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干し大根の辛い辛い和え物。
ここでも試食させてもらったけれど、やっぱり激辛。

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ここの古鎮がとてもいいなと思ったのは、観光地化され多くの観光客が押し寄せる古鎮とは違い、建物の多くが本来ある姿の営業をして、ひっそりとし生活感があること。

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ここでジャオユーさんが足を止めた。
揚げ物のお菓子。
揚げた外観からは中身と味が想像できないけれど、ジャオユーさんが二つ買い二人で分け合った。
二つで5元はうれしい。

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こちらのさくさくした硬めの方が、中身は黒蜜だった。
黒蜜の揚げ菓子があるとは思わず意外だったけれど、おいしい。
黒蜜が溢れて零れ落ちないように気を付けながら。

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こちらは揚げ餅の中に餡。
これは日本人も大好きな味覚だ。
揚った状態で並べられているのを買ったけれど、どちらもまだ揚げたてでとてもおいしい。

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古鎮はやがて賑やかなエリアに入っていき、飲食店が建ち並ぶようになった。
あちらこちらで目にするのは「麻油鴨」。
ここの名物のようで、
「あとで食べてみよう」ジャオユーさんは言った。

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木造の家屋が並ぶ中に目立っていたのは、レンガが積み上げられてできた少し大きな建物。
正面から見るとすっかり朽ちた装飾もわずか残っているが崩壊寸前。
以前は文化財として公開されていたみたいだけれど、現在は状態が悪いため封鎖されているよう。
ここは1921年に建設された李氏のお宅なのだそう。

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私が中国で好きな風景のひとつ。
建物の前に椅子。
この椅子にどんな人が腰かけ、そうして道行く人を眺めたりおしゃべりしたりするんだろうか、なんて想像をする。

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燻製ベーコンやソーセージも四川の味覚。
とてもおいしいのだそうで、中国語のQ先生から買ってきてと頼まれていた。
どこかの古鎮で買おうと思っていたけれど、
「市内にいいお店があるから」
ジャオユーさんのおすすめがあるようなので、この日までまだ買っていない。

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古鎮のはずれには川も流れている。
「休憩したい」
と暗に煙草を吸いたいことを伝えると、ジャオユーさんはそれでわかってくれる。
「ここじゃなくて向こうでお茶を飲みながらゆっくり吸えばいい」

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そうして入ってみたのは、古い石橋のすぐ横に隠れるようにしてある茶館。
川沿いにテーブルが並び、また建物の中では麻雀に盛り上がる人たち。

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ここでしばらく休憩を。
ジャオユーさんは普通のお茶を。
私は蜂蜜柚子茶。
目を閉じるジャオユーさんを見て、
「目が覚めたら靴も携帯もお財布も鍵もなくなっていたら、どうする?」
そんなふうに訊いてみた。
「まず店主に頼み、記憶している友達に連絡をとり、彼らから店主のスマホにお金を送金してもらい…」
そんなふうに現実的な話がどんどん飛び出してくるので、
「待って、その前にマーヨーズが誰かにさらわれた、とかそういうのはないの?」
話を遮る。
「靴までなくなっていたら間違いなくマーヨーズの仕業だ」
人さらいなわけがない。
悪さをしていなくなったマーヨーズの心配なんか必要ないじゃないか。
彼は当たり前のようにそう言った。
なるほど、確かに私は自分が悪さをしていなくなることを前提に話をしていたのを、彼は見破っていた。

テーブルの正面には、小さな川の流れの向こうに石レンガの壁があった。
ジャオユーさんはそれに向けてスマホを向けて撮影した。
なんだか芸術作品みたいな雰囲気に、私もまねしてみる。

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なんだかポストカードみたい、そんなことを思っていると、
「構図が悪いな」
ジャオユーさんがそれを見て、ぼそり。
同じものを撮影しているのに、どうしてこんなに違ってくるのか不思議なものだ。
ひとつ言えることは、彼のセンスはうつくしく、私の才能はまったくない。

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茶館を離れ、賑やかなエリアを抜けて、ひっそりとしてきた。
ほとんどの建物が板を立て閉じられていたけれど、その中で籠製品を作る男性がいた。
四川の古鎮でよく見かける風景に思わず一枚撮影。
すると、他の中国人観光客も寄ってきて撮影に夢中。
他所から来て、普段の自分たちの生活と違った雰囲気が珍しくて写真を撮りたくなる。
思い出にもなるし、写真としてもおもしろい写真になるかもしれない。
けれども私たちはここで籠を買うわけでもない。
またこの古鎮は観光客を呼んでいるとは言っても、ここはここに暮らす人々の生活の場である。
私たちはタダでずかずかと人の生活に入り込み、好奇心を向け、そしてそれらが当然のことのように振舞っている。
そんな気がした。
ふとそんな気がして、カメラを向けられてもこちらをちらりとも見ない男性に、なんだか自分が恥ずかしいような気がして、私はカメラをおろした。
しばらくして振り返ると、先ほどの観光客たちは男性に近寄り、まだ思うままに撮影を楽しんでいる。
けれども籠の男性は、まるで彼らが見えていないみたいだった。

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観光客が足を向けないひっそりとした方にも、古い建築はたくさんあった。
これらはだいたい清代のものなのだそう。
その中には寺院もあった。
壁山寺というこの寺院は明代の創建で、その後改修を重ね現在の姿があるのだそう。
私たちは目にすることがなかったが、案内地図を見てみるとどこかには教会もあるみたいだった。
こんな場所にある教会とは興味があったけれど、歩いたルートにそれを見つけることはなかった。

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ここで再び飲食エリアまで戻ってきて、帰るまでに名物の麻油鴨を食べていくことに。
お店の店頭で買い、他のお店に移動してゆっくり食べることにした。

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ドラム缶の上で焼いた鴨を包丁でだんだんと切り分けていく。
包丁の勢いにためらいはまったくない。

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別の食堂に移動して頼んだのは、凉粉と凉麺。
「この凉麺も辛いね」
そういうと、「凉麺はみんな辛いものだよ」
「辛くないのはないの?」そう訊くと、
「四川で辛くないものを作ったって誰も食べないからな」
さすが四川で、辛くない四川の味覚もたくさんあるけれど、やっぱり麻辣が主役。

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ビニール袋に入れてもらった麻油鴨をいただく。
つけてもらったタレは見た目はお醤油みたいだけど、味は‟麻“(山椒)の辛さ。
鴨自体は辛くなく、麻油鴨の名のもとはこのタレ。
けれども私はほとんどタレにつけることなく食べてしまった。

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また私のリクエストで辛い抄手も。

このお店で白酒を小瓶で飲み、いい気分になったところでまた散策に出掛けた。
するとものすごい大人数の宴会に出くわした。
いったい何人いるんだ?
100人を超すことは間違いない。

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お店の外には調理器具が並び、店員がてんてこ舞。
一種類の料理におけるお皿の数が、この宴会の規模を伝えている。
「たぶん結婚式だとか何かがあったんだ」
ジャオユーさんは言った。
「誰も彼もを呼んでこんな規模になるから、混じっても誰も気づかないぞ」
いたずらに笑う。

こうして新場古鎮を後にし、成都市区へ戻ってきた。
マンションに戻り、今夜は軽く作って食べることに。
先ほど麻油鴨を食べたばかりであまりおなかが空いていなかった。

ジャオユーさんは野菜で作るものを考えていてくれたみたいだけど、私が横やりをいれてしまい、彼は一品だけ野菜を作り他は諦めてしまった。
今から考えると悪かったなと思う。
一方で私が作ったものは大したものではなかったのだから。

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横やりを入れて作ったのは、マッシュルームのアヒージョと芋餅と、茄子の味噌汁だったが、味が実にいまいちだった。なんでこんなふうになってしまったか。
ジャオユーさんは少し微妙な感じで、
「不健康だね」と食べる勇気が湧かないよう。
アヒージョは思い切りオリーブオイルに浸かっており、私も作らなければ良かったなと後悔。
私がいまいちな表情をしているので、彼は気を遣って、
「食べるからよこして」
とお皿を取ろうとするも、
「不健康でしょ、無理しなくていい!」

明日は成都滞在最後の休日。
昨日の天気予報では明日は晴れるはずだった。
私は今回の滞在に際して日本の浴衣を自宅から持ってきており、休日のどれかにそれを着て出かけたいという話をしていた。
けれども連日太陽を見ることなくここまできてしまったが、成都の神様はやっぱり見捨てていなかったのか、最後の日曜日は晴れマークだった。
「マーヨーズ、大変だ!」
携帯を見てジャオユーさんが叫んだ。
「明日、雨になってる」
なんてことだ。

〈記 10月30日 自宅にて〉

⇒ 30日間成都滞在〈27日目〉 へ続く

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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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