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2019-01-02

15日南方周遊〈1日目〉 上海

2018年12月11日、いろいろなことがあった2018年、予定外に今年最後の旅行に出掛けることになった。
本来は10月に一カ月滞在した成都から帰り、それが今年最後の中国になるはずだった。
その成都滞在は夏の38日間中国ぐるり旅の途中で出会った彼と、将来を見越して生活してみようということで計画したもので実際すばらしい思い出でいっぱいだったが、喧嘩の頻度が多く、あろうことか帰国前日に致命的にもめてしまい、帰国とともに別れることになってしまった。
前日の夕方まではいままで同様に将来の話をしていた彼、喧嘩の瞬間以外は仲が良かったこともあり、正直信じられなかったというのが本当のところ。
つらくてつらくて、こういう時は旅に出るしかない!ということでとりあえずノービザで滞在できる15日間の日程で上海行きの航空券を手配したのだった。

行先はまったく考えていなかった。
正直にいえば、どこでもよかったというのが本当のところ。
けれどもここ近年どこへ向かうにも利用することの多かった北京ではなく上海行きの航空券を買ったのは、やっぱり私の未練がましい思いがあったからに違いない。
この航空券を手配したのは11月に入りすぐのことだった。
帰国した直後で、私こんなつらくてどうなっちゃうんだろうと本気で苦しんでいたところだったけれど、友人は、
「まゆはいつも死にそうっていうけどいつものことだから心配してないよ、顔色もすごくいいし」と心配する様子もない。
前職の先輩も、
「つらいのはわかるよ…でもまゆちゃんはいつも、しばらくするとけろっとしてるよね」
確かにそうなのだった。
なにはともあれ、酸欠状態で航空券を手配してから一カ月以上が経った。
いよいよ出発の日となり、確かに失恋のダメージは立ち直りつつある。
ジャオユーさんとはいい友達として交流が続いており、若干ぎこちないふうはあるけども、良好な関係になったかなと思う。
それよりも、退職し収入がない中、旅行へ行き様々な出費が重なり、私の預金残高と就職活動の問題の方を早急に解決すべきだった。自業自得とはいえ。
彼に対する未練は消えていないわけではないけれど、正直そうした現実問題の方が今は重くのしかかってきている。

今年は変化の激しい一年だった。
ある中国人と婚約し結婚の話が進み、来年から中国で生活することになった。ところが相手の異常な部分に気づき、すんでのところで回避した。
でも会社は辞めてしまったばかり。
年金、健康保険、市県民税、こんなに払うのか!?とパニックに。
そしてまたまた結婚しようなんて言ってくれ大事にしてくれる人と出会ったのに、こちらの方は自ら迷路に迷い込み自ら失うようなことをしてしまった。
またまたパニックに。
そうして職探し、将来設計でも現在おおいに迷走中。

せっかく手配してしまった航空券だ。
しばらく悩みを忘れて、気分転換に楽しんでこよう。

今回は上海を出発し、夏の38日間旅行のように、夜行列車を乗り継いでいくつかの街を回ることにした。
けれども15日間と日数が短いのと、冬休みに重なり列車券がうまく確保できなかったことから、周遊というには寂しいルートになってしまった。

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成田からJAL便で上海浦東空港に到着したのは、空が徐々に暗くなり始め、少しずつ明かりが灯りだす時間帯だった。
日本では12月なのが信じられないような暖かい日が続いていて感覚が狂いそうになっていたけれど、夜の到来の早さは狂うことなく私たちに冬を教える。

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地下鉄に乗り、1号線の新閘路站すぐ近くの如家酒店にチェックイン。

上海は何度も訪れたことがある。
そのほとんどは目的地が他にあり、その経由で通過したものだった。
上海を目的に訪れたのは二度。
一度目は、私にとって二度目の中国で、親友との二人旅行だった。
猛暑の上海を歩き倒した。
出発の空港行き早朝バスから飛行機機内、しゃべりすぎて到着した時にはすでに喉が枯れていた。
けれどもしゃべりは止まることなく、上海市内を歩き回りながら、細い歩道を縦になって歩くときでさえも黙ることがなかった。帰りはついにエネルギーが尽き、一言もしゃべらなかったんだった。
あれは9年前のことだった。
あの時から二人とも色々あり状況も変わった。
ちょうど三日前に彼女の結婚式に参加したばかりだ。
二度目は四年前の年末、地元の男友達とカウントダウンをしようと上海へやってきた。
でもあまりにもすごい人混みで楽しむどころではなく、友達は疲れホテルに帰ってしまい、肝心の年越しの瞬間は、大勢の観光客はいたけれど一人だったんだった。
しかも上海の計画は任せて!なんて豪語しておいて、外灘と豫園以外行くところが思いつかなくて、自分が上海無知だということを再認識した。

上海は何度も訪れたことがあるけれど、私は今だに上海の素人だ。
都会過ぎて手に負えないということもあるし、やっぱりどこか肌に合わないのだとも思う。
これだけの大都市、多くの観光客が世界中から訪れる観光都市でもあるのに、私は外灘、豫園、それぐらいしか行くところが思いつかないし、ガイドブックを開いてみてもどうも足を延ばしてみようという積極的な気分も湧かない。
そういうわけで、ホテルにチェックインし、向かったのはまたまたの外灘。
地下鉄1号線から人民広場で2号線に乗り換えて南京東路站で下車。

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南京東路は上海市区の古くからの繁華街。
私がこの通りを比較的好きなのは、おそらく意識的に演出したものではあるだろうけども、いかにも中国といったネオン式の看板が並ぶから。
近代化した都市からこうした懐かしの看板はどんどん姿を消している。

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この南京東路を東に向かうと、その先に外灘がある。
この交差点は、カウントダウンの時には圧死するかと思う程の人混み大混雑だった。
平日の今日であっても、多くの観光客でいっぱいなのはさすが。

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ここから歩いていくと間もなく、風景はぱっと開ける。
左右には中山東路沿いに黄金にライトアップされた古い西洋建築が建ち並ぶ、これこそが外灘だ。
外灘は英名でバンド。
浦東空港のある方面、浦東エリアから黄浦江挟んで西側に広がる西洋建築群だ。

これらは19世紀後半から20世紀前半にかけて建てられた。
当時上海には各国の租界が集まっていたが、このエリアは港湾地区として各国が商社や銀行を建築し共同租界地として発展した。
現在はレストランなど高級路線のお店にリニューアルされて多くの観光客を呼んでいる。

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中山東路を渡ると、その正面には高台になった歩道が整備され展望台のようになっている。
階段を上るとたくさんの観光客が写真撮影に夢中。
その国籍もさまざまだ。

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外灘の西洋建築群が顔を向けているその対岸には、黄浦江挟んで近代ビル群が密集する夜景がこちらを向いている。
上海で一番定番の写真スポットだ。
左手にのびる球体をもつタワーは、上海の象徴でもある東方明珠塔。
日本でいう東京タワーみたいに、少し古い存在になっても、上海のイメージといったら誰もがこのタワーを思い起こす。
右手にはさらなる高層ビルがそびえるが、雨上がりの煙った空に、その姿ははっきりしない。

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私はバカの一つ覚えみたいに、毎回同じアングルの写真を撮る。
北京に来たら毎回天安門の写真を撮ってしまうみたいに。

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黄浦江挟んで、こちら側が古い西洋建築群。
向こう側が近代ビル群。
いわゆるオールド上海と現代上海が向かい合うさまは、まさしく上海の象徴。
過去と現代が向き合った姿、ともいえるが、実はそうではなくこれこそ現代上海を表しているのだとも思う。
かつての建築群は残るものの、それらはすでに過去のものではなくみな現代上海の一部だからだ。
私が成都で感じたのは、いにしえの形跡、それから古き良き時代のありさまが今も残り息づきながらも、最先端の現代生活があることだった。
かつてのものも、今のものも、ともにありながら完全に溶け込むことなく、けれども混じり合ってはいる。
それが私にとっての成都の魅力だった。
それでは上海はというと対照的に、古と新が混じり合っている、というか古いものを新しいものが飲みこんでいるようなそんな感覚が私にはある。
ノスタルジックな雰囲気を演出したり、古い建築をリニューアルしたり、それもまたおもしろいけれども、それはすでに現代生まれ変わった別物のようだ。

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外灘と浦東エリアを上空からみるとこんな感じ。
ふたつのエリアを分かつ黄浦江には、実は観光のための通路が通っていて行き来ができる。

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展望台の下には、共同租界時代の写真があった。
石造りの建築物の土台は今も残るけれども、やっぱりまったくの別物だ。
まぶしいほどに黄金にライトアップされた外灘に、この写真に写る当時を想像することも難しい。
黄金ライトアップ、個人的に好きは好きだけれど、もう少し照明を落とし影を生かせば、よりクラシカルな雰囲気が出るのではないかなと思うのだけれど。

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このように中国を代表する銀行が入店し並ぶ。
中国銀行、中国工商銀行、中国農業銀行。

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こうしたかつての西洋建築の一つひとつには、てっぺんに赤い中国国旗がはためいている。
これらは今では中国のものだ、ここは中国なんだ、と主張するかのように。

寒さに手がかじかんできたので、ふたたび南京東路へ戻り、地下鉄に乗りホテルまで戻ってきた。

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遅い夕ご飯は、寒いから麺がいいと決めていた。
小さな食堂に入ると、福建人のお店のようで聞こえてくる言葉はみなまるで外国語のよう。
メニューを見ればワンタンがメインのようで、迷いに迷い、迷った挙句に普通に牛肉麺を。
やっぱり中国にきたら、まずこれなのだ。
温かいスープが身体にしみる。

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今まで、数え切れないくらい中国旅行を重ねてきた。
それでも長期の旅行ができるようになったのは、会社を辞めた今年になってから。
5月のGWに青島旅行したあと、続けざまに14日間新疆ウイグル自治区へ。
そして一生忘れることのない38日間のぐるり旅。
それから30日間の成都滞在。
そして今回。
仕事が決まらない中、預金残高は厳しい。
この次はいつ旅行ができるのかは、正直わからない。
けれども、今までの旅行すべてにいえることは、すべて「予想外」であったこと。
計画通りにならないことは当たり前、こうなるだろうなという旅行前の想定は「想定したことは必ずその通りにはならない」というひとつの逆予想になるくらい、外れた。
思いもよらない収穫もたくさんあった。
収穫だなと実感したものはすべて予想外のものだった。
私がつらいときに、お金もないくせにそれを惜しむこともなく旅を選ぶのは、もしかしたら、こうした予想外に出合いたいからなのかもしれない。
15日間のプチぐるり旅は、今始まったばかり。
きっと嬉しい予想外があると信じて。
楽しみなことだけ、今は考えようと思う。

〈記 12月11日 上海にて〉

参考:
宿泊費 313元
夕食(牛肉麺) 20元

⇒ 15日南方周遊〈2日目〉 上海 へ続く

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昨年は旅行に行けませんでした(泣)
ここ10数年では初めてのことです。
せめて旅行記を読んで行った気分に
なろうかと。。。
本年もよろしくお願いします。

Re:

スナフキンさん、こちらこそ本年もよろしくお願いいたします。
今年はどこか旅行に行けるといいですね!
私もそうですが、毎年中国に行くことに慣れていると、行けないとつらいです。
ご覧になってくださる皆さんに、「行ってみたい」「以前の旅行を思い出した」そんな風に思っていただけるような旅行記が書けるように、今年もたくさん旅行に行けたらいいなと思っています。
プロフィール

まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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