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2019-01-02

15日南方周遊〈6日目〉 貴陽

2018年12月16日、朝目が覚めてから、身体が重くてなかなか起き上がれない。
数年前の旅行ではたとえ遅い時間まで飲んでいたとしても、旅を優先して早く行動を開始していたのに、ここのところの旅行はぐだぐだだ。
歳をとったというのもあるかもしれないが、完全に私の気持ちがゆるんでいる。
今日は午前中に郊外の古鎮にでかけ、午後は市内をゆっくりまわるつもりだった。
けれどもホテルを出たのはお昼過ぎ。
午前中ぐだぐだしてしまうと、一日の半分を無駄にしているのと同じだ。朝8時から行動を開始したときのあの充実さを思うと後悔する。

目的の「青岩古鎮」は市区の南郊外30㎞のところにある。
路線バスで行くことができ、ガイドブックによると210路で所要一時間ということだったので、ぐずぐずはしていられない。
一瞬、この時間ではもう諦めようかなとも思ったけれど、行くだけ行ってみることに。

今日の貴陽もまた青空でいい天気だった。
今年の中国旅行ではほとんど晴天に恵まれていないので、今回の旅行が青空続きなのは嬉しい。

地球の歩き方によると青岩古鎮は、貴陽市区繁華街の南側にある河濱公園にあるバスターミナルから出ている210路に乗って行くことができるよう。
そういうわけでとりあえず河濱公園まで行こうと、歩いて向かってみることにした。

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地図を見ながらやっとのこと河濱公園に辿り着いてみれば、記された場所にバスターミナルらしきものは何もない。
ただバスの往来は激しく、近くのバス停にはたくさんの乗客が待機してはやってきたバスに次々と乗り込んでいく。

近くにいたおじさんに訊ねてみると、
「バスならあのバス停にあらゆるバスが来るぞ」と教えてくれたので近づいてみた。
けれども210路のバスはなく、またほかの路線を見ても青岩古鎮に向かうバスはない。
そこでそのバス停にいたスタッフのような女性に訊ねてみると、
「青岩古鎮に行きたいの?調べてあげるよ」
とスマホで調べてくれた。
彼女によると、青岩古鎮までのバスはここ河濱公園からは出ていないよう。
「ここからだと、まず52路のバスに乗って新発装飾城で下りてそこで210路に乗り換える」
さらに、52路のバスはこちらからだと反対方面なので、向こうの横断歩道から対面に渡って向こうのバス停からね、と丁寧にも教えてくれた。

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彼女にお礼を言って、反対車線のバス停へ。
現代中国の都市部で面倒なのは、大きな道路はみな横断できないように中央に柵が設置されていること。
すぐ目の前に行きたい場所があるのに、ものすごく大回りをしなければならない。

バス停で52路のバスを待つも、これがなかなか来なかった。
バスが来た時にはもう14時。
渋滞激しい市区を抜けて、新発装飾市場で下車。

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ところがそこにあったバス停を見ても、210路はない。
近くの女性にまた訊ねてみると、210路はここではなく向こうのバス停にあるのだという。
少し離れたそのバス停に行ってみると、やっぱり210路はない。
そこでさらに別の女性二人組に訊ねてみると、
「青岩古鎮に行きたいの?そうしたら…これじゃない?」
見てみると、210路ではなく203路バスがあり、その終点は「青岩」だった。
終点の少し手前には「青岩堡」という停車駅もあり確認すると、「終点で下りて人に訊けばいい」とのこと。
そうこうしていると203路のバスがやって来て、女性たちは「ほら乗って乗って」
バスに乗るまでかなりの時間をロスしたけれど、道を教えてくれた人たちはみな快く対応してくれて親切だった。

バスに乗り、しかしここからが長かった。
バス停の多さに気が遠くなる。しかも満員バス。
郊外に出て建物も少なくなったかと思えば小さな街にでて、この街でひどい渋滞にあった。
そうしてようやく青岩古鎮に辿り着いたとき、時刻は15時半。
日は傾きかけている。

バス停がきちんと整えられており、そこには210路の案内があった。
やっぱり青岩古鎮へ向かう210路のバスはあったんだ。
帰りはここから210路または203路のどちらかに乗って戻ればいい。

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バス停から歩いていくと、観光客へ向けた食堂やお店が並んでいるのが見えてきた。
真新しい再建された古鎮なのかなと少し残念に思っていると、その先にはちゃんと古鎮の入り口があり、向こうには古い建物が広がっているよう。

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チケットは5元、中の見どころの入場券がみなセットになったチケットはたしか60元かそこらだったかと思う。
私は5元のチケットを購入し、さっそく城門をくぐった。

青岩古鎮は貴州四大古鎮のひとつで、明洪武帝の時代1378年に軍事要塞として建設されたものである。
城壁に青色の石を用いたことからこの名で呼ばれるようになったそうだけど、私はとうとうその青色を確認することはなかった。

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他の多くの古鎮と同様に、すでに観光地化された古鎮である。
食べ物やお土産物や、服を売るお店、場違いな戦闘ゲーム、カフェ。
どこの古鎮に行っても、特色の食べ物以外は変わり映えしないというのが、中国の古鎮の残念なところだ。
あちこちの古鎮に行ったことがあるけれど、そんなにあちこち行く必要はないのでは?なんて思うときがあるほど。
だからこそ、観光地化が進んでいない古鎮は感動が大きいという部分もある。

それでも観光を十分楽しめる古鎮ではないかと感じた。
入城してすぐにあちらこちらに、貴州の味覚をすすめるお店がいっぱい。
昨晩ホテルのフロントで見た貴州の味覚を紹介したパンフレット。
あれに載っていた料理があちらこちらで提供されている。
中国のあちこちを旅してきた私も、南部の食文化には疎い。
だからどれもが珍しく、新鮮な魅力を持っていた。
迷ったあげく選べずに、料理ではなくおやつを食べることに。

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「清明粑」と書かれている。
緑色のお餅を鉄板で焼いたもので、甘いのが2元、しょっぱいのが3元だという。
両方買ってみた。

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まずしょっぱいの。
しょっぱさはなく、おやつ系ではなく食事系という感じ。
とてもおいしかったけど、中の具材がなんだったのか説明できなくて残念。

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こちらは甘いの。
中身はきな粉みたいな餡。
焼き立ては熱々で、こういうのは旅行の醍醐味だ。

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この古鎮は思いのほか広かった。
どんどん奥へ足を進めていく。
今まで訪れた南方の古鎮のどれにもあった、鮮やかな織物。
民族衣装を思わせる刺繍の小物。
それから太鼓に、リズムよく流れる音楽。
数年前はそんなのに感動したけれど、徐々にそれらが観光客向けに用意されたご当地の少数民族とはあまり関係がないものだと知り、あまり気を留めないようになった。
けれども、中国好きにはあまり勧めないけれど、たとえば中国にあまり触れたことがない人がいたら、こういうのもいいと勧めてみたい気もする。

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古鎮の屋根瓦の素朴な建物の並びから突然現れたあざやかな建物は、「万寿宮」。またの名を、広西会館。
この別名からわかるように、これはこの地方に暮らしていた江西人が出資し合い建てたものだ。
1796年、清の嘉慶帝の時代に創建された。
日中戦争のときには浙江大学が青岩古鎮まで移り、その際にはこの万寿宮で教学を行ったのだという。
古鎮内の見どころに入場するには、チケット購入の際にそれらの料金が含まれたセット券を購入しなければならない。
私は時間もお金もなかったので入場券のみ。ということでここは入り口だけ参観して通り過ぎた。

古鎮内はどの道も傾斜がかかり、小さな丘の上に不規則にそれぞれの通りが交わる。
行先を考えずに思うままに進んでみると、すぐ先には小さな広場ともいえないような休憩場所があった。

人だかりができていて覗くと、タイミングのいいことにちょうど何かの演出を行っていた。

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昆虫のように長い触覚を持つ木製のお面をかぶり、その下に黒い幕が顔を隠している。
端に並んだ太鼓が不思議なリズムを刻み、踊り子たちはまるで神様を呼ぶ何かの儀式のように共通の動きをして舞い、そして跳ねた。

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そして太鼓のリズムが終わると、彼らは自ら歌いだした。

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演出が終わると踊り子たちは広場から去った。
近づいた時にカメラを向けると、突然こちらに顔を向けてじっと静止したので驚いて思わず後ずさる。
木彫りのお面はおでこにかかり、踊り子は黒幕を通してこちらが見えるのだろう。
私には中の人は見えないから、まるで人という感覚がしない。
なんだか人でないなにかに見つめられた気がしてどきりとした。
私がびっくりして後ずさったのを見て、見物人は笑った。
このお面の踊りはこちらの地方の伝統のようで、貴陽の無形文化財と書かれているがおそらく少数民族由来のものだろうかと思う。

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青岩古鎮の内部は観光地として整備されているけれども、その場所は市街地からだいぶ離れ、周囲には素朴な農村風景が広がっている。すぐ向こうにはまるで絵に描いたような山が見え、雰囲気は悪くない。

ミャオ族をはじめ、南方の少数民族といえば銀製の装飾品。
南方の古鎮ではどこでもこうした銀製品を売るお店が、ひとつふたつではない、それはもうたくさん軒を並べている。
店先には職人が腰かけ、丸太の上で鉄製の道具をカチカチと音を鳴らしながら銀を打ち付ける、そんな様子を目にすることができる。

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安いものではないけれど、交渉次第でずっと安く値を落とすこともできる。
私は以前に麗江で銀製のピアスを購入したけれど、普段はゴールド色のものを身に着けるので、未だ出番がないまま。

この青岩古鎮は軍事要塞として建設されたものなので城壁と城門に囲まれている。
バス停から入場してある別の門まで来た。

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ここで少しおなかがすき、匂いにつられてお店を除く。
貴陽名物の一つに‟状元蹄“がある。
いわゆる豚足で、古鎮内にはこれが目に入らない瞬間はないというほど、あちらこちらでこれが売られている。
大皿に山盛り盛られた豚足にかぶりつく観光客を見ては迷い、結局あきらめた。

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このお店で選んだのは、揚げ餃子。
中の具材は粗びきの肉とネギのみでシンプル。
揚げたてはジューシーでおいしかった。

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斜面に建築された古鎮はどの通りも傾斜がかかり、西日に照らされ影をつくる。

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やがて現れたのは、「財神廟」。
洞窟みたいに掘られた空洞の中に神様が祀られている。

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その上には他の瓦屋根の木造建築とは雰囲気を異にする石レンガの建物。

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そのすぐ下には、また同様に石レンガの建物。
ここは周恩来の父が日中戦争時に隠れ住んでいた住居だ。
こちらも有料区なので外側から見学。

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日中戦争時、多くの革命家の家族がここに移り隠れ住んだ。
かつて紅軍の長征作戦指揮所が置かれていたこともあり、古鎮の中にも近代動乱期のあしあとが残る。
木造建築の古びた感覚の中に紛れ込むように存在するそれらは、他の古鎮とは異なる雰囲気を与えている。

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こちらは周恩来の妻で共産党幹部だった鄧穎超の母が同じく隠れ住んでいた住居。

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そのすぐ先には白石の牌楼があり、それをくぐればそこには城壁がまるで万里の長城のように斜面に張り付いてのびていた。

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城壁の向こうは川で、向こうにもお店などがあるよう。
けれども多分、新しい建物である可能性が高い。

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この城壁を少し登ってみると、先ほど散策していた古鎮の一部が見渡せた。
西日を受ける家々は、周恩来の父親の故居などがあったエリア。
しかし青岩古鎮の中で、これはほんの一部にすぎない。

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出発したのは遅く、バス探しに迷い、道は渋滞し、到着したのは夕方になってしまった。
けれどもやっぱり来てよかったなと思う。
要領よく辿り着くことはできなかったけれど、だからこそ目にするこの西日に染まった古鎮の雰囲気。

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こうして青岩古鎮を後にして、バス停から同じく203路に乘り終点の貴陽站まで戻ってきた。
色々バス停を探したり乗り換えたりしたが、最初から駅に行けばよかったのだった。
この点はガイドブックに振り回されてしまった感があるけれど、それでもガイドブックは少なくとも最低限の情報と安心感を与えてくれる。
ちなみに青岩古鎮のもう一つ210路バスも貴陽站へ向かうようだったが、そちらは列が長くさらに待ちそうだったので203路を選んだ。
210路の方が利用客が多い理由があるのかもしれない。

すっかり夜になってしまったが、もう一カ所行きたい場所があった。
「甲秀楼」、貴陽の市街地には観光するようなところは少なく、その中で観光地と言える場所だ。
地図を見ると少し距離はあるが、なんとか歩いて行けそうだったので、歩いて向かってみた。

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九江に引き続き、今日も寒さが体にこたえる。
道は単純なようにみえたが、貴陽市街地にはいたるところに地下道、地下街があり、道を横断するにはそれを通過しなければならない。
これにより方向を何度も惑わされ、「駅から歩いて辿り着きました」と簡単に書きたくないちょっとした苦労を味わうことになった。

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それでも、駅から歩いて辿り着いた「甲秀楼」。
貴陽市内を東西に流れる南明河の上に架かる。
明代1598年創建当初は川岸に建てられたが、再建時に現在の場所に移ったのだそう。

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中国を旅行していて私が好きな風景のひとつは、川に映る夜景。
日本にはない独特の煌びやかさは現代中国のすがた。
けっして歴史的なものでも素朴なものでもなく、単なる電力の無駄遣い、ひいては繊細なセンスもない、なんていう意見もあるだろう。
それでも私はこれが好きで、中国に来たなと実感する瞬間でもある。

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甲秀楼の先には「翠微園」という古めかしい建物が門を閉ざしていた。
ここも観光の見どころのひとつのようで、明代に創建されおよそ500年の歴史を持つ場所なのだそう。

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すでに観光できる時間ではないのでふたたび甲秀楼の方へ体を向けると、そこには伝統建築と近代建築が同居していた。
伝統建築といっても、こんなふうにライトアップされた姿はすでに現代風景そのものではあるけれど。

こうしてまた、ふたたび「歩いて戻りました」と簡単に書きたくないような苦労をして、歩いてホテル周辺まで戻ってきた。
迷いに迷った挙句、ひとつのお店を選択。
初めシステムがわからなかったけれど、小さなお鍋に、入れる具材を火鍋みたいに選択して注文用紙にレ点を入れて頼む形式のよう。

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私は適当に、牛肉とレタスと卵を選び、店員さんが勧める豚皮も追加した。

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これを火鍋のようにタレにつけて食べる。
タレは唐辛子や大根の漬物のようなものを、店員さんが適当に盛って持ってきてくれた。
本来はお客が好みに合わせて自由に配合できるようだけど、私が外国人とわかり面倒をみてくれた。
この配合したものに、鍋のスープを加えてタレにする。

実は廬山のあの日、胃腸が痛かった。
あの時はただ単におなかの調子だと思っていた。
ここ数日、朝が異常にだるかった。
ずっと、私の精神状態が悪いのと年齢によって体が弱ってきたのだと思っていた。
今日は激しい喉の痛みが始まった。
もしかして、風邪をひき始めているのか?
そんな予感を抱えホテルへ戻り、でも現状、喉の痛み以外の症状がないことに安心した。
貴陽の市街地は都会。
眩しい夜景が徐々に明かりを落とし、すぐ下に見えていた高級フランス料理店のネオンが最後に消えたのを確認し、私は部屋の灯りを消して横になった。

〈記 12月17日 成都行き列車にて〉

参考:
宿泊費 280元
52路バス 1元
203路バス往復 各2元
青岩古鎮 5元
揚げ餃子 10元
夕食(卤湯鍋、ビール) 48元


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古鎮はいいですね。大好きです。
青岩古鎮私も行きましたよ。

Re:

青岩古鎮行ったことがあるんですね、観光地化された部分ではどの地方の古鎮も似たようなものになってしまったのは残念ですが、それでもそれぞれ違った表情を持っているので、古鎮巡りはたのしいです。
私も大好きです。
プロフィール

まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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