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2019-01-02

15日南方周遊〈10日目〉 峨眉山

2018年12月20日、ホテルをチェックアウトして10時頃、私たちは周辺で朝ご飯を食べるところを探した。
四川を旅行していて困るのは、他の地域のように食事のお店を見つけるのに困るのではなく、どこにもたくさんの美味しそうなお店があってそこから選ぶのが難しいことだ。
四川に滞在するのはたった四日間。
火鍋も好きだし烤魚も食べたいし、朝ご飯だったらやっぱり抄手、拉麺、好きなった凉麺、燃麺、米線もいい。なにを食べよう?
「圓湯にしよう」
ジャオユーさんが言った。
圓湯は、白玉の中にゴマ餡などが入ったもので、日本人にも懐かしい感覚のする小吃だ。
ジャオユーさんの家にも冷凍のがあって、前に朝ご飯に茹でてくれたこともあった。
「圓湯は元宵節に食べるものだと思ったよ、でも普段から食べるんだね」
私がそう言うと、
「本来はそうなんだ」
日本でもお正月以外にお餅食べたりするのと同じなのかな。

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圓湯のお店があったので、車を停めて入ってみた。
圓湯は甘いもの。圓湯もいいけどやっぱり大好きな抄手も食べたいな、なんて思っていると、出てきた。

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ジャオユーさんは抄手も頼んでくれたよう。
辛い紅油抄手と辛くない清湯抄手。
いつものように彼は、辛い方をまず先に私に差し出し、しばらくして辛くない方を渡してくれる。
温かくてほっとする味。
息が白い今日のような日には、だしスープも飲み干したくなる。
これが一椀5元(日本円で80円)なのだから、毎日でも食べたいくらいだ。

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やがて時間をおいて出てきたのは、圓湯。
かぶりついたとたん熱々のゴマ餡が飛びだしてきて、やけどしそうになり思わず吐き出してしまった。
こうやって二人で一つのお椀に向かって食べ、突然ジャオユーさんは言った。
「こんなに多いとは思わなかった。食べきれない」
そう言ってお椀からいくつかの圓湯を別の椀に移し替え、残りを厨房まで持っていき、
「思ったより多かったから、返すよ」
といいお椀を差し出している。
「大丈夫大丈夫、お金はそのままで。ただ無駄にしたくないだけなんだ」
確かに手付かずの圓湯だけど、私たちは二人そこに箸を入れたし、さらには先ほど私は吐き出したのを落としてしまったんだけど、いいのかな?

本日の目的地は、「峨眉山」。
「がびさん」といえば、日本人でも耳にしたことがある人は多いだろう。
中国、そして四川を代表する名山であり景勝地であり、また仏教の聖地でもある。
私たちはすでに昨晩から峨眉山市に入っていたが、市街地から峨眉山まではまだ山道をえんえん走らなければならない。

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空は白以外の色彩を持たず、また山中は霧が立ち込め風景もはっきりしない。
少し先の木々もよく見えないありさまなので、せっかく有名な観光地に来たのに残念だな、なんて思いながらも、
「これはこれで雰囲気があっていいよね、峨眉山の表情の一つなんだから」
そう言うと、
「大丈夫、上まで行けば青空だ」
ジャオユーさんは自信たっぷりに言う。
この真っ白が、本当に青空になるの?

7月の四川きまぐれ旅では、成都から北西方面をまわった。
四姑娘山、臥龍、どこもかしこもパンダパンダで、道路標識なんかもみんなパンダだった。
ところが今回一転して、どこもかしこも猿。
道路標識には人をなめたような表情の猿が採用され、私たちに安全運転を呼び掛ける。
「パンダいないね、みんな猿だね」私がそう言うと、
「ここには猿がたくさんいるからね」
「私は猿よりパンダがいいよ」

くねくねとカーブを繰り返しながら、車は峨眉山山中にある零公里駐車場に着いた。
ここで寒さ対策として着込み、私は持ってきていたフェイクファーの襟巻をジャオユーさんに巻き付けた。
「ロシア人みたい~!」
と爆笑するも、彼はそうまんざらでもない様子。

この駐車場に、チケット売り場がある。
峨眉山には複数のチケット売り場があるようだけど、自家用車で来る場合この零公里駐車場まで来て山頂を目指すのがもっとも効率的に思う。
チケット売り場でジャオユーさんが購入してくれたのは、入場券と、ここから標高2500mの地点にある雷洞坪駐車場までを往復する景区バス、頂上からその雷洞坪駐車場まで下りてくる下りロープウェイ、合わせて一人180元。
雷洞坪駐車場と頂上間のロープウェイは往復にしても構わないが、登りは足で登って行こうということでこのチケットにした。
高い金額になるのでここは払おうとするも、
「明日のお昼ご飯をおごってくれればいいよ」と受け取らない。
ちなみにこのチケット購入時には身分証、外国人はパスポートが必要。
チケットには名前、パスポート番号が記載され、印刷されたQRコードにはそれらの情報が入っている。
チケットチェックの際にはこのQRコードが必要になるので、峨眉山を去るまでチケットは捨てずに持っておく必要がある。

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こちらが峨眉山の全貌。
右手の赤丸が、現在いる零公里駐車場。下からくねくね道を登ってきた。
左手の青丸が景区バスを降りる雷洞坪駐車場。
そこから徒歩で登ったところにロープウェイ駅がある。
左上部の黄丸が、目指す頂上、金頂だ。

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ジャオユーさんの時計を見ると、現在この零公里駐車場の標高は1263mとなっている。
完全ではないが大差ないだろう。

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峨眉山と書かれたでかでかした門の下をバスはくぐり山中に入っていく。
バスが真っ白かすんだ山道を走り、私はだんだん眠くなった。
「こういう時、中国人の女性は寝るけど、マーヨーズは寝ないから好きなんだ」
以前にジャオユーさんが言ったことだった。
10月に喧嘩した翌日、寝不足で、単調な高速道路の風景についうとうとしてしまった。
その時言ったのは、
「昔のマーヨーズだったら寝なかった。もし寝るとしても先に‟ごめんね“と言ったはずだ」
普段であれば彼はそんなことは言わない。
喧嘩が続き気まずい雰囲気があったからこそ、そういう言葉を生んだことはわかっていた。
くねくねとカーブを右に左に揺られながら、ぼんやりする頭の隅でそんなことを思い出した。
居眠りと繰り返すカーブを口実に、彼の肩に寄りかかってみようかなんてそんなことも頭をよぎったけれども、登りじゃなくて下りにしよう、と思った。

「見てごらん」
ジャオユーさんの言葉に顔をあげてみると、窓の外には真っ青な空があった。
「あ、青い空!」
あの白い空から、どうなったらこんな空になるの?
しかも、青空には雲のかけらもないみたいだった。
「ほら、言ったとおりだろう?」
「私、騙されてると思ったのに」
「たとえそれがどんなことだったとしても、マーヨーズに必要なのは信じることだ」

いきなり飛び込んできた鮮やかな色彩に目が覚めた。
さらに驚いたことに、カーブを曲がった先には一面の雲海が広がっていた。
「雲海!私、初めて見た!」
興奮する私をよそに、ジャオユーさんは冷静な様子。
「見たことあるの?」
「何度もあるよ」
あの下に人が暮らす世界があるなんて信じられない。
写真を撮ろうとする私に、「この先でもっとゆっくり撮れるから」
そうアドバイスしてくれるジャオユーさんに半信半疑。
この雲海が消えてしまいませんように。

景区バスはなかなか長い時間走った。
雷洞坪駐車場に着き、ここから徒歩で登っていく。
空は晴天だが、辺りは残った雪でいっぱい。
階段前には防寒具や簡易アイゼンをレンタルする人もいるが、
「アイゼンは必要ない」
ジャオユーさんは見向きもせず進んだ。

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階段横の建物の屋根には、きれいにスライドした雪。
落ちそうで落ちない。

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登山道はこんな感じ。
階段で整備されていてそう急でもないので登りやすい。
たくさんの観光客でにぎわっている。
ロープウェイ駅はまだこの先になるので、すべての登山客はこの階段を登っていくことになる。

所々に残る雪。登山客によって踏み固められた硬い雪や、解けて凍った個所などが多く、私はときおり滑って転びそうになった。
ジャオユーさんはその度に私の手を取ってくれ、やがて手を繋ぎながら登り始めた。
このまま雪道が続きますように。

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(ジャオユーさん撮影)

階段を登りながらも、うつくしい雲海が望めた。
あまりに鮮やかで目が覚めるような青空との対比で、くらくらする。
雲の海とは、まさにその通りだと思った。
ここからゆらりゆらりと舟を漕いでいけば、あの水平線の先にはいったい何があるだろう。

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こちらは別の場所から眺めた雲海。
遥か向こうには神々しい山々の頂がまぶしい。
「天山を思い出すね」
天山は新疆ウイグル自治区を横断する聖なる山脈である。
雲ひとつない青空の中にくっきりと浮かぶ鋭い雪山は、遥か遠い場所を思い起こさせた。
「あそこに平らな山が見えるだろう?」
ジャオユーさんが指差す先には、てっぺんが広く平になった台形の山があった。
「あれは瓦屋山といって、まるで家みたいな形をしているからそういう名前がついたんだ」

ロープウェイ駅のある広場、接引殿まで来た。
ここで標高は2540m。

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こちらは、なんと呼べばいいだろう、担架タイプの駕籠サービス。
もちろん有料で、この接引殿と雷洞坪間を片道230元で乗せてくれる。
斜面自体はなんの苦労もないが、問題は雪道だった。
滑りやすいのでもう嫌になった人はこういう手もある。
二人がかりでこの担架を運ぶわけだが、運び手は慣れたもので、見ていても不安感はない。

ここには山頂へ向かうロープウェイが通っているが、私たちは徒歩で登るつもりだった。
けれどもそこにいたおじさんが、「この先は雪がいっぱいでその靴では無理だよ」とアドバイスしてくれ、それを聞いて私たちはここからロープウェイで登ることにした。

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最初に買ったチケットには登りのロープウェイは含まれないので、ここで新たに購入する。
一人30元だった。
最初のQRコード付きチケットはこの時あらたに発行しなおされる。これを持って入場。
QRコードをかざすと、最初の入場時に撮影した顔写真が出てきて、顔認証が行われる。
日本ではちょっと考えられない厳格なシステムだ。

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ロープウェイはこんなに早くていいの?と思う程スピードを持ち、あっという間に到着した。
ここから山頂まではまだ歩いて登ることになる。

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売店もあり、猿のぬいぐるみが大量に売られている。
峨眉山に来てからはずっと猿。
パンダがいなくてパンダ以外の動物がこれほど取り扱われている場所を、中国では他に知らない。
「猿見れるかなぁ?」
「たぶん見れるよ」
そんな会話をずっとしてきたけど、未だに影もない。
「猿は人の物を盗るので気を付けてください」みたいな看板はあるけれど。
「寒いから隠れてるのかな」

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寒いし少しおなかがすいたところでの売店だった。
ジャオユーさんは売店で四川風味のジャガイモを買ってきてくれた。
私はジャガイモが大好物で彼はそのことを知っている。
唐辛子と油がたっぷりで辛い。
その中にある甘みは不思議な感覚で、日本では出合うことのない風味だ。
熱々のジャガイモをはふはふしながら競うようにして食べ、「油が多いから全部食べなくてもいいよ」というジャオユーさんの言葉にうなずきながらも、あっという間に食べきってしまった。
売店にはカップラーメンなんかも売っており、食べている観光客も。
こういうところで食べるカップラーメンも格別だろうなと思う。

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山頂を目指しながら、それぞれの場所で違った表情の雲海が望める、
ここから先を行くと眩しい金の像が見えた。
いよいよ目的地、金頂だ。

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「なんで牙が三本三本なんだろうな」
ジャオユーさんがつぶやいた。
四面十方普賢金蔵と呼ばれるこの金ぴか仏像の下にいる象は、それぞれ右に三本、左に三本の牙を持っている。
仏教ではよくこのような六本牙の象を見る。
私はたしかどこかでその理由を聞いた気がしたけれども、思い出せなかった。
後から見てみると、この六本の牙は六波羅蜜を表しているのだそう。
六波羅蜜とは、悟りの境地に至るために行うべき六つの行い、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧をいう。

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金の仏像の先には、華蔵寺。
これら金ぴかが、この場所を金頂と呼ぶ由来だ。
ここが峨眉山観光の終点で、360度の風景を見渡すことができる。
各所で撮影を楽しんでいる人たち。

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ジャオユーさんの時計を見ると、標高3024mを示していた。
正確にはこの金頂は3077mになるのだという。

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一面が、雲海。
ここから眺めるご来光はさぞかし素晴らしいだろうなと思う。

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(ジャオユーさん撮影)

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突然ジャオユーさんが叫んだ。
「マーヨーズ!リスだ!」
足元を見てみると、ふわふわのリスが堂々とそこにいた。
「あ、向こうにも、あ、あっちにも!」
何匹かのリスが素早い動きでこちらに駆け寄ってきては、また向こうに去っていった。
黒い毛並みのリスはなんというリスだろう。
日本のものともまた違うようにも見えた。
リスは堂々としていて、間近まで近寄ってくる。
「きっと、この柵を人間が越えられないことを知っているんだね」

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この金頂の先には峨眉山の最高峰があった。
そちらの方向にカメラを向けると、係員がいて、
「ここは写真撮影禁止だ」
と、私に注意した。
「なんで?」
撮影禁止にする理由がわからない。
他の方角はみんな自由に撮影しているのに。
「こういうところが中国のつまらないところだ」
ジャオユーさんはつまらなさそうに吐いた。
確かに以前にも、中国人旅行客が撮影を楽しんでいるのに、意味不明に撮影を注意されたこともあったことを思い出した。
あきらめて違う方向で撮影を楽しんでいると、他の観光客も私と同じ場所で撮影を注意されているのが見えた。
係員は問われてもその理由を答えない。
しばらくしてジャオユーさんが言った。
「マーヨーズ、撮影禁止な理由がわかった」
あの先で自殺があったみたいだ。
ほら、見てごらん。
そう言われて先を見ると、係員の先は下に続いていて、そこにもロープが張られ、数人の係員と一般人らしき人がいるのが見えた。
たしかに、ただならぬ雰囲気を感じた。
「峨眉山では毎年かならず自殺者が出るんだ」
そういってスマホで峨眉山、自殺、と検索すると様々な情報が出てきた。
たった数メートルの距離なのに、あのロープの先とこの金頂とではまるで別世界のようだった。
たった今も、たくさんの観光客がすぐそこで何があったか知らずにはしゃいでいるのに。
空はこんなにも青く、雲海はこんなに限りなく、仏像は太陽の光を受けてこれ以上ないほどに眩しいのに。
こんなうつくしい場所で、哀しいことが毎年起こるのだという。

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私たちはこの場を離れて、反対側に向かってみた。
そちらは観光客も少なく、ひっそりとしていた。
「ここならこっそり煙草吸ってもいいぞ」
それからジャオユーさんは私のバックから白酒の小瓶を取り出した。
変わりばんこに、口をつける。
身体が温まって、空の青さに吸い込まれてしまいそうな感覚に酔った。

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「私たちは今、宇宙を見ているのに、そのことに気づかない」
この空の青さは、宇宙の色。
この青さの先には、実はたくさんのたくさんの星がある。
私たちは空を見ながらこの星もまた見ているはずなのに、それを知ることはない。
夜がきて、ようやくそのことを知る。
その時ようやく、宇宙を見ていることに気づく。
けれども実は、私たちすべてのものは宇宙の中にある。
すべてのものが宇宙そのものなのに、それを知ることができないのは、私たちが宇宙の中にあるから。
不思議だなと思う。
こうして雲一つない完璧な青空を見つめているとき、距離感を失って、だんだん何を見ているのかわからなくなる。
そしてだんだん、何色かさえもわからなくなる。
白酒を飲みながらそんなことを言うと、ジャオユーさんは笑った。

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一面雲海で高度感覚がくるう。
天国のような空に近い場所にいるような気もすれば、いったいどれくらいの高さの場所にいるのかわからないような感覚にもなる。

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(ジャオユーさん撮影)

ジャオユーさんが写真を撮ってあげよう、と言うので、
「じゃあ、空を飛んでいるような感じで撮ってよ」

ほろ酔いになって、私たちはロープウェイに乗って下りた。
ここから階段を下りてもと来た道を戻るところを、ジャオユーさんは「こっちから帰ろう」と分かれ道から道路の方へ進んだ。

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とうとう出合うことのなかった猿。
猿の看板が現在の高度2500mを伝える。
雪でいっぱいの道を踏みしめながら、ジャオユーさんが左腕をまたマグカップの取っ手みたいにしているのに気づいて、腕を回した。
おしゃべりしながら下りていく。

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やがて雷洞坪に辿り着き、零公里まで下りるバスに乗り込んだ。
真っ青だった空はやがてまた真っ白に。
今、雲海の下に潜ったということだろうか。
気づけば私はうとうとし、はっと目覚めればジャオユーさんにもたれかかるという計画が失敗したことに気づいた。
シートベルトをしているので、もたれかかることができないのだ。

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零公里駐車場から車に戻り、くねくね山道を下り、峨眉山市区へ戻ってきた。
「昨日は峨眉山で食べたから今日も同じところで食べるのは面白くない」
ジャオユーさんはそう言って始め違う街に移るといったけれど、すでに夜を迎えていて時間がもったいないのでこのまま今夜も峨眉山に泊まることに。
ただし昨日宿泊した場所とは違い、辺りは派手に明かりをともすレストランが建ち並んでいる。
「これらはみんな観光客向けのお店だからよくない」
観光客向けのお店は味は悪く価格は高い。
地元民が愛するお店こと行く価値があるのだと。
ジャオユーさんはよくこう言った。

派手なレストランの中に混じるようにしている小さなホテルにチェックインした。
ジャオユーさんはフロントに、おいしいお店はないか訊いた。
「観光客向けのはダメだ、あなたたちが普段行くようなお店を教えてほしい」
フロントは、「ここら辺のはみな観光客向けのお店ですよ」
フロントの女性にいろいろ話を訊いたのち、近くのお店に入ってみた。

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さくさくに揚がったお豆はまずお酒のおつまみとして。

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それから麻婆豆腐。
山椒は少なく、比較的日本の麻婆豆腐に近い雰囲気だった。

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それから、烤魚。
お酒は、ジャオユーさんの家から水筒に移し替えてきたとっておきの白酒。

「二人の四年計画に乾杯!」
ジャオユーさんが乾杯のセリフを言った。
実は昨日から車の中でずっと話していた話題だった。
私は言った。
「中国で仕事をしても、労働ビザの年齢制限は60歳まで。60歳を過ぎたら中国では働けない」
だから、私が60歳になった時にもしお互いに結婚相手がいなかったら、私に結婚証をくれない?
そうすればそれで中国でずっと働ける。
60歳になって日本に帰っても、独身で仕事もなく生きていけないでしょ?
私は冗談でそう言った。
「好!…でもマーヨーズが60歳ならこっちは70歳、もう歳だ」
それなら四年後結婚すればいい。
四年後、マーヨーズは40歳、自分は50歳。
マーヨーズはもう子供も生まないだろうし、こっちもまたその年齢で今後結婚することもないだろう。
だから四年後、結婚証をあげよう。
一緒に並んで、写真を撮ろう。
ジャオユーさんはそう言って、また提案した。
「成都のマンションの一つを使って、マーヨーズは子供に日本語を教えるんだ」
小さな子供だ、大人に教えるのは難しいから、小さな子供でいい。
「じゃあ、ジャオユーさんは?」
私がそう訊くと、「三年後早期退職して、四年後、古鎮で民宿を開く」
実は11月からずっと考えていたんだ。
マーヨーズがいるなら、中国式と日本式が融合したすごいすごい民宿を開ける。
本物の、中国式日本式の民宿だ。
「わかった、私は成都にいて、あなたは古鎮で民宿、生活は別だから喧嘩もしないしね」
週末には古鎮に会いに行くよ。
私がそう言うと、「よし!」ジャオユーさんは大声を上げた。
「でも、実は私は結婚証だけあれば十分、あなたはいらないよ」
「わかった!結婚証は郵送で送る」
そんな話をしていた。
もちろん冗談だけれども、長いドライブを盛り上げた話題だった。
私たちは白酒を飲みながら、この二人の四年計画に乾杯した。

〈記 12月28日 自宅にて〉

参考:
蛾眉山チケット
入場料 110元
ロープウェイ行き 30元
ロープウェイ帰り 20元
零公里―雷洞坪往復バス 50元


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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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