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2019-01-02

15日南方周遊〈13日目〉 成都

2018年12月23日、今日はジャオユーさんの親戚を呼んでマンションで羊肉を食べる。
私が成都に到着する前日に新疆の友達が来ていて、また羊肉を送ってくれたのだという。
10月にも彼の羊肉で烤羊肉や排骨を作った楽しい思い出がたくさんある。

今日マンションに呼ぶのは、七舅(お母さん側の七番目のおじさん)といとこ。
三人おじさんと甥という関係になるけども、年齢は近く、たくさんの親戚の中でも特に仲の良い三人なのだという。
二人とも成都に暮らしている。
彼らと13時半に約束し、ジャオユーさんは午前中から料理の準備を始めた。
私が起きた時にはすでに大きな鍋に火をかけていた。
いつにも増して、気合が入っている様子だ。
私はシャワーを浴び化粧をし、それから急いで部屋の片づけをした。

やがて、時間よりだいぶはやく七舅夫婦がやって来た。
ジャオユーさんは私を紹介してくれた。
「彼女のマーヨーズ」
私は彼女ではないけれど、ジャオユーさんの家族や一部の親戚は私のことを知っているから話を合わせたのかな。
確かにここで友達と言っても変かもしれない。
七舅夫婦は小さな男の子を連れている。お孫さんだそう。
年齢を訊いてみると5歳とのことで、自由気ままにジャオユーさんのものを使って遊び始めた。
私はなんて話しかけていいかわからず、「何をやってるの~?」なんて話しかけてみるけれど、その返事がヒアリングできなくて笑ってごまかす。
配るように持ってきていた日本のチョコレートを渡すと喜んでくれたので、小さな子供がいるならもっと子供向けのお菓子をたくさん持ってくればよかったと後悔した。
テレビでは子供向けのアニメをつけ、マンションの雰囲気ががらっと変わった。

18122301.jpg

ジャオユーさんはキッチンで料理の支度に大忙し。
手を少しも休めることなく野菜を切る。
羊肉を放り込んだ大鍋はまだぐつぐつとしている。
料理を準備しながら、それを覗き込む七舅おばさんと二人話している会話が聞こえる。
「彼女、性格がいいんだ」
私について説明し、とにかく色々良いことを言っているようだということはわかって安心する。
けれども気になる。
大鍋はぐつぐつといい、テレビでは恐竜アニメ。
肝心なところが聞こえない。
私がキッチンに行き覗き込むと、ジャオユーさんは私に任務を与えた。
「これは今から‟寝て“ちょっと‟休憩”するから、こっちは冷蔵庫に入れて」
そう言って慌てておばさんに弁解するように、
「彼女複雑な中国語聞き取れないから、子供みたいな表現するんだ」
私はソファーに戻って今度はおじさんと会話する。
おじさんは色々と話しかけてくれるが、こってり四川なまりでさっぱりわからない。
困ったな、ちょっとここ聞き取れませんならまだしも、話すこと話すことみんなわかりませんなんて言えない…。

やがてジャオユーさんのいとこがやってきた。
こちらも小さな女の子を連れている。こちらの女の子は三歳なのだそう。
男の子と女の子は仲良く一緒に遊び始めた。

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ようやく出来上がってきた料理をテーブルに並べる。

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18122305.jpg

それから羊を煮込んだ鍋を置き、とっておきの白酒を出してきた。
グラスは三つ。
男性は三人。
私は…?とちょっと心配になったけれど、ちょっと強面のいとこは意外にもお酒を飲まないのだそうで、ジャオユーさんと、おじさん、そして私で飲むことになった。

18122304.jpg

こちらは一時間以上煮込んだ羊。
ごろごろと骨付き羊肉が沈んでいる。

18122306.jpg

これをジャオユーさんがみなに取り分ける。
「友達がくれたとびきり新鮮でおいしい羊だから、遠慮しないで」
羊肉は骨からほろりと剥がれ落ちる。
こんなに軟らかいの?と驚くほど。
軟らかいけれど食べ応えがないわけではない。
肉の部分と脂の部分が口の中で合わさってなんとも言えない。
ジャオユーさんは脂は食べなくていいというけれど、質のいい羊の脂身はおいしい。
臭みはまったくない。
よく「この羊、臭みないですね」なんてグルメリポートを見るけれど、それでも完全にないわけじゃないだろうと疑っている。
本当に臭みがまったくない羊というのはこういうものだと思う。
「あとで人参加えるから今のうちにスープ飲んで」
ジャオユーさんは鍋からみんなにスープを取り分けた。
羊のだしスープだ。
これにネギなどの薬味、塩は好みで。
濃いだしが出ていて、これが溜息が出るほど、おいしい。
鍋ひとつ飲み干してしまいたいほど。
「今まで食べた羊肉の中でジャオユーさんが作ってくれるのが一番おいしいよ」
私がそう言うと、「そうか?」と笑顔を見せた。
けれどもこれはお世辞ではない。
本当にそう思う。
私は今まで数度新疆ウイグル自治区、またそのほか羊のおいしい西域を旅してきた。
新疆では現地の友人がとびきりの羊を毎回これでもかというほどごちそうしてくれる。
そのどれもが、やっぱりとびきりおいしい。
一番は羊の質がよい。
それでも、ジャオユーさんが今まで作ってくれた烤羊肉串、排骨、羊煮込みはどれも飛びぬけておいしいと思う。
それら料理の中でも、私はこの羊をシンプルに煮込んだ鍋が一番好きだ。
様々な部位が骨付きでごろごろとシンプルに煮込まれる。
生命の恵みをいただいている、そんな実感がある。

おばさんは二人の子供の相手にテーブルを離れた。
ジャオユーさん、七舅、いとこ、四人で白酒とお茶を飲みながらおしゃべりする。
話題は日本のことだったりして、私が風邪の最中で頻繁に鼻をかんで、そのティッシュをゴミ箱に捨てると、
「日本人はゴミをゴミ箱に捨てるんだ、テーブルに放ったりしない」
とそんな話をした。
テーブルに放ったりもするけどなぁとも思うけれど、せっかく日本に対しいい印象のことを言っているので黙って聞いていた。
「彼女とは価値観が合うんだ」
ジャオユーさんがそんなことを言い、四年計画について語り始めた。
「三年準備して四年たったら古鎮で、本物の中国式日本式民宿をひらくんだ」
熱く語るそんな様子を見て、もしかしたら本当にそんな日が来るのかもしれない、そんな気がした。

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宴もたけなわで、白酒を飲み終えみなお茶を飲み始めた。
「マーヨーズはお酒飲んでもいいぞ」
そう言うので一応控え目に飲ませてもらい、そうして場はお開きになった。
見送りも兼ねてマンション下に下りていき、果物買って食べようという話になった。
「ハミ瓜は今の季節ないよね」
いつもの果物屋さんのメインはミカンで、ハミ瓜はない。
すると、「ここにはないけど、別のお店にはあるぞ」

近くには、雑多に果物や野菜が並べられたいつものお店とは雰囲気がちょっと違う、少し高級そうな雰囲気の果物屋さんがあった。
売られているのは、メロン、パイナップル、ドリアン、マンゴーなど。
それらがこんな帯までつけられてきれいに並べられている。
高級そうな雰囲気で、確かに雑多に売られたものよりは根がはるけれど、それでも日本人の感覚からしたら安い。

18122308.jpg

よく見ると種類も違う。
ジャオユーさんがどれを選んだのかはわからなかったけれど、彼はひとつ購入し、その場で切ってパッキングしてもらった。
これを二人でつまみながらしばらく散歩し、食べ終わったところで部屋に戻った。

「そろそろ起きないと夜寝れなくなるぞ」
ジャオユーさんに起こされて気づくと、もうすっかり夜だった。
部屋は静かで、昼間の賑やかさが嘘のよう。
「賑やかで楽しかったあと、さびしくなるね」
私がそう言うと、「そうか?そうは思わないけど」
ジャオユーさんはスマホで遊びながらそう答える。

18122309.jpg

ジャオユーさんが観光客に貸し出しているマンションに用事があるというので、二人で行った。
用事を済ませ大きな窓を覗くと、そこには成都の夜があった。
いったいここに何人の人々が暮らしているんだろう。
大都市、成都。
私は北京も上海も、生活したいと思わない。
やっぱりこの街のスケールと温度が、自分には合っている気がする。
「実は都会はそんなに好きじゃないんだ、四年後古鎮でのんびり暮らす」
ジャオユーさんはそう言った。
彼の四年計画では、三年後私たちはよりを戻し、四年後一緒に民宿を開くことになっている。
私は成都の都市生活が好きだから、よりを戻してから民宿オープンまでもう少し時間を設けてほしいところだ。

ジャオユーさんはこのマンションでの用事を通して、最後に成都の街並みを見せてあげようと思ったそう。
大好きになった成都の街をもう一度見たい。
今回の旅行で成都へ立ち寄ることにしたとき、そう思った。
けれども実際はジャオユーさんと四川旅行に出掛けたので、成都の街並みをほとんど目にしていない。
ジャオユーさんとはご飯を食べる約束はしたけれども、会っても一晩くらいだろう。
寂しいし、一人で思い出がたくさんある成都の酒吧巡りをしよう。
元々そんなふうに考えていた。
けれども、思い出残るあの場所この場所へ行くこともなかった。

18122310.jpg

このあと夕ご飯を食べにいくかと思いきや、マンションへ戻ってしまった。
羊パーティーの満腹も落ち着き、おなかが空き始めていた。
「ジャオユーさん、ごはん食べにいかないの?」
そう訊いてみると、
「なんだ?もう食べには行かないぞ」
「え、夕ご飯食べないの?」
「昼間あんなに食べたんだ。もう食べる必要はないだろう」
まだ20時。
この時間でおなかが空いているのだから、夜中にはもっと空くだろう。
お酒を飲んでおしゃべりしている時には、そんなにたくさんは食べていなくて後からおなかが空いてしまうことが多い。
「食べたいのか?」
「うん、食べたい」
そういうことでマンション下の食堂へ。

18122311.jpg

私が食べたいと言ってきたので、私がメニューを選ぶことになった。
魚はやっぱり、烤魚のほうが好きだな、と実感。

18122312.jpg

それから豚肉、キクラゲの炒め物と、ジャガイモ炒め。
ビールも飲み、部屋に戻ってブランデーで飲みなおした。
「誓う、マーヨーズが帰国したあと新年を迎えるまでは、お酒を断つ!」
身体に悪い食べ物も食べない、野菜を中心に健康的に食べる。
ジムもまた始める。
だから私が帰国するまではお酒に付き合ってくれるのだという。
お酒は体に良くないと繰り返し、今日はもう飲まないなんて言っていたのに、見れば私のグラスのブランデーに口をつけている。
きっと断酒も実行されないだろう。
私は確信していた。

〈記 12月30日 自宅にて〉


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まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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