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2019-01-02

15日南方周遊〈15日目〉 成都

2018年12月25日、15日間の旅行もとうとう帰国日となった。
上海から出発し、江西省の九江、貴州省の貴陽、そして四川省の成都へ。
一番最初の予定では、成都を離れたあと湖北省の襄陽、それから江蘇省の鎮江へ立ち寄るつもりだった。
ところが鎮江行きの列車が確保できず断念、その後襄陽にのみ行くつもりだったけれど、四川に残ることを決め残りの日程をキャンセルした。
上海、九江、貴陽、成都。
南方周遊旅行なんて名付けておいて、ぜんぜん周遊にもなっていない。
さらに、南方というほど南方なわけではない。
むしろどちらかといえば東西旅行といった方がしっくりくるかもしれない。
ただ、中国を北と南に分断し、南半分のエリアを旅行したというだけだ。
それでも、なにはともあれ旅は実行され、最終日を迎えることとなった。

5時半に、リビングからけたたましく鳴るスマホのアラームを夢に見て、目覚めてみるとそれは現実だった。
横を見れば、ジャオユーさんはすでに起き、寝転んだままスマホを見ている。
昨夜のメイクはぐしゃぐしゃで、こんな顔でさよならする訳にはいかない。
急いでメイクだけ直し、服を着替えた。

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出発した時、成都はまだ夜だった。
小雨が降る。
ジャオユーさんは私を空港まで送ったあと、出勤しなければならない。
私が成都に到着した日もそうだった。
今年の7月、彼は一人旅に出掛けようと長期休暇をとっていた。
そんな中で出会い、私たちは一緒に旅行をしたのだった。
8月にふたたび成都を訪れた時にも、彼は有休を使い私と過ごしてくれた。
10月にも、空港まで送るために休みを申請してくれた。
そして今回、彼は有休の残りすべてを使ってくれた。
「ジャオユーさんの今年の有休、結局私が全部使ってしまったね、ありがとう」
私がそう言うと、「自分がそうしたくてしたことだからそんな風に言う必要はない」
そう返ってきた。

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成都双流空港へ着いて、いたるところにクリスマスの飾り。
今日はクリスマスだ。

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搭乗するときもまだ、夜は明けていなかった。
マンションには戻らずそのまま早めに出勤すると、ジャオユーさんから連絡があった。
こうして7時50分発のフライトで上海浦東空港へ着いたのは、10時45分。
ここから日本航空へ乗り換え、成田空港へ戻る。

上海浦東空港もクリスマス一色。
なんだか晴れ晴れとした気分での帰国を祝ってもらっているような、そんな気分を勝手に味わう。

日本航空のカウンターもまたクリスマス。
スタッフはみなサンタの帽子をかぶっている。
カウンターの前では、子供向けにゲームが用意されていた。

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段ボールで作られたパンダ。
パンダのおなかには穴が開けられていて、そこに紙飛行機を投げて入ったら景品がもらえるよう。(多分)
子供はムキになって何度も挑戦し、盛り上がっている。

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「サンタさんへのお願いごとをJALがお届けします」
カードにメッセージを書くと、JAL便でフィンランドのサンタ村に届けてくれるという企画のよう。

ジャオユーさんから、「飛行機の中ではお酒は飲まない、いいな?」と連絡がきた。

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まだ乗ってないからいいよね、とビール。
さすが上海空港で、高かった。

搭乗してみると、搭乗券に記載された自分の座席が見当たらない。
13のKってどこだろう…。

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と思っていたら、ビジネスクラスだった。
なんで?
搭乗手続きの時、窓側がいいか通路側がいいか訊かれ、迷いながら窓側と答えたのだった。
もしかしたら窓側がなくてビジネスクラスに空きがあったので、ランクアップしてくれたのかもしれない。
安く手に入れた航空券だったので、嬉しさも倍増。

座り心地のいい座席でゆっくりくつろぐ。
上海―東京線はフライト時間が短いのが残念だけれど。

ビジネスクラスの食事はエコノミーに比べて豪華で、シャンパンも選べる。
けれど、運ばれてきた食事はエコノミーと変わらず、またシャンパンもなかったので少し残念。
私だけでなく他の座席も同様のようだった。
けれどもともとエコノミーなのだから残念に思う権利もない。
ジャオユーさんからお酒飲まないように注意されていたけれど、せっかくビジネスクラスになったんだし、と白ワインをいただいた。
ビジネスクラスに慣れていないので、座席や周辺の設備をいじったり感心したりしながら、飛行機はあっという間に日本に到着してしまった。

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こうして無事、日本へ。


先行きが見えなくて、努力をしなければならないのになかなかその活力が湧かない日々が続いていた。
中国旅行は私にとって薬みたいなもの。
ジャオユーさんにそんなふうに話したことがある。
中国旅行は私につかの間の夢を見させてくれる。
その夢の中には、時に現実へと繋がるヒントやチャンスが転がっていることもある。
旅に出ることで自分を慰めるだけでなく、そうしたヒントやチャンスを拾って、ちゃんと現実に戻ってきて生きていく。
だから、私にとって薬なのだ。
中国旅行は毎度、私にさまざまな予想外をくれる。
出発前、こんな旅にしよう、こんな旅になるだろうなぁ。
いつもそんな想像や計画を持って出発するけども、その通りになったことは一度もない。
だから、励まされるのだ。
たとえ今、先行きが見えなくて道を見失っていても、きっと自分がまだ知らない、まだ気づいていない活路があるはず。
探すとなかなか見つからないけれど、探さないとふとそこらに落ちているのを拾ったりするように。
中国旅行の予想外の数々は、私にそう教えてくれる。
それこそ、私の薬だった。
嬉しい予想外があれば、哀しい予想外もあるだろう。
楽しい予想外があれば、苦しい予想外もあるだろう。
けれどもだからこその旅、だからこその人生なのだから、思い切り味わいたい。

[了]

〈記 12月31日 自宅にて〉

参考:
成都―上海行き航空券 16600円
上海―日本往復航空券 42700円

15日南方周遊ルート図

◇15日間南方周遊◇ (12月11日~12月25日)

上海―九江―貴陽―成都―楽山―峨眉山―眉山―雅安―成都―上海

【12月11日】
羽田―上海~外灘   [上海泊]

【12月12日】
―旧フランス租界地~孫中山故居~周公館~復興公園―上海― [夜行列車泊]

【12月13日】
―九江~煙水亭(周瑜点将台旧址)~潯陽楼~鎖江楼塔~能仁寺  [九江泊]

【12月14日】
~廬山風景区―九江―   [夜行列車泊]

【12月15日】
―貴陽       [貴陽泊]

【12月16日】
~青岩古鎮~甲秀楼 [貴陽泊]

【12月17日】
貴陽―      [夜行列車泊]

【12月18日】
―成都       [成都泊]

【12月19日】
成都―楽山~楽山大仏―峨眉山 [峨眉山泊]

【12月20日】
峨眉山~峨眉山風景区  [峨眉山泊]

【12月21日】
峨眉山―眉山~柳江古鎮―雅安 [雅安泊]

【12月22日】
雅安~望魚古鎮―成都  [成都泊]

【12月23日】
羊肉パーティー     [成都泊]

【12月24日】
大学面接        [成都泊]

【12月25日】
成都―上海―成田 

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新年快乐!

明けましておめでとうございます。

まゆさんの旅行記がこんなに早く更新されるとは思いもせず、嬉しい限りです。

私は仕事が多忙で今年は中国旅行へ行けそうもありません(合肥か広州へは出張で行けるかもしれませんが・・・)。
年末は「キングダム」を全話観て古代中国への思いを馳せていました。

中国へ行くと人々の逞しさ、したたかさを目のあたりにして「生き抜く力」を与えられる気がします。

私も繁体字が苦手で简体字の機能美?に惹かれますね。
会社でも简体字でうっかり書類を書いてしまい苦笑いされることも・・・

今年もまゆさんのブログ、楽しみにしています。
本年もよろしくお願いいたします。

Re: 新年快乐!

Kenさん、新年快乐(^^)昨年はたくさんコメントいただいたりありがとうございます。本年もよろしくお願いします。
新年がスタートしたばかりで今年もう中国旅行に行けそうにないんですね…でもたとえ仕事でも、旅行はできなくともグルメは楽しめますね!
中国とかかわりのある仕事のメリットですね。

私も、中国へ行くと人々の強さを感じます。そしてたくさんの人が生きるということに対して一生懸命だなとも。
もちろん人口が多いですし、日本とも環境が違いますので、いろんな人がいますが。
交流や旅を通してそんなことを感じ、私もがんばらなきゃなと思います。

今年はいったいどんな一年になるのか、今まで以上に予想がつきません。
ですが、いったいどんな旅行記を書くことになるのか、自分でも楽しみです。
今年もまたいろんなところへ行きたいと思っています。

はじまして

まゆさん
はじめまして。
仕事で中国へは何回かは行ってましたが、去年は、はじめて旅行のみでGW、夏休み、つい最近の年末年始と3回、中国旅行をしました。(北京・瀋陽・哈爾浜・上海・蘇州なd)
今年の末までに日本語教師の資格(420時間)を取り、来年早々から中国で日本語教師として働きたいと思っております。
また、ブログ楽しみにしております。

Re: はじまして

kojiさん、こんにちは。
GW、夏休み、年末年始に中国旅行とは、中国がお好きなんですね!
私も使える長期休暇はいつも中国に使っていました。
日本語教師を目指されているとは驚きました。
私は養成講座も受けていないんですよ。先が不安ですが、中途半端なことはできないので頑張ろうと思っています。
就労許可が下りるまではどうなるかわからないですが…。
共に頑張りましょう!

Re: はじまして

まゆさん
晩上好!
年末はまゆさんが日本へ帰った2日後の27日に羽田→浦東着でした。
このブログの文章力があれば、ぜんぜん大丈夫ですよ。日本人であること(ネイティブな日本語話せること)が、一番の条件だと思います。
自分なんて、国語が苦手なのに無理矢理中国で働きたいので、養成講座を受けているだけです(笑)。
また、大学・高校等では、夏休み・冬休みが長いので、その期間にいろいろな中国国内へ行けることも魅力だと思ってます。
食費・交通費・ホテル代も安いですよね。
早く就労許可が下りて、中国で働けることを願っております。決りましたら、またいろいろとブログをアップしてください。

Re: Re: はじまして

そうですね、大学講師の大きなメリットは、自由な時間が多いことですね。
私が行く予定の大学はコマ数が少なくて週4日ほどの出勤になるし、それも授業が終われば自由時間です。
土日休みも確保されているし、そう、なによりも夏休み冬休みが長い!
日本で普通に企業に勤めていたら絶対にありえないような時間ですよね。
慣れるまでは自由時間は授業準備に奔走だとは思いますが、ぜひこの時間を活用して中国各地を旅してみたいです。それに日本にも帰ってこれる。
ここが、民間の塾との大きな違いでした。
kojiさんも、一年、養成講座がんばってください!
420時間修了を持っていることはとても有利だと思いますし、初めて教壇に立つときの自信にもつながるはずです。

こんにちは、成都30日滞在記と15日南方周遊記とどちらも楽しく拝見させていただきました。
(喧嘩とか気まずい所は楽しくないですよ)
ジャオユさんと一度お友達に戻られて、今回の南方旅行で再会して、少しいい雰囲気に戻られて良かったですね。
まゆさんの旅行記はいつもハラハラドキドキがあるんですが、今回の中国で大学講師に内定してしまうという所、またびっくりな展開と同時にうまくいってほしいなと願っております。
色々大変なことがあっても、ジャオユさんも近くについてるし、何かと縁があるのかもしれませんね。
旅行記のほうは私も一昨年訪問した貴陽が出てきて、とても懐かしかった。
貴州料理も旨かったし、酸湯魚もレモングラスのような香りにトマト味で、なんだか東南アジアの料理みたいでしたけど、とてもおいしかった。
私事ですが12月に厦門と漳州、福建土楼旅行に行ってきました。
食べ物もおいしくて、福建土楼も宿泊観光できて、とても楽しかったです。
まゆさんはこれから中国で働く為の手続やら色々お忙しいでしょうけど、すべてうまくいって、また中国旅行記や滞在記を楽しみにしております。

人との出会い

まゆさんこんにちわ。今回の旅行記も楽しく読ませてもらいました。
 ジャオユーさんとの再会、どうなることかと思っていましたが、今まであまりなかったジャオユーさんに語りかけるような文章がしばしば登場していて、よい関係をつくられているなと感じ取れました。それだけではなく日本語教師の道を選択されるという展開には本当に驚きました。
 しかし考えてみると、これらは旅行の感想ではなくまゆさんの人生の一場面への感想ですね。でも、それは偶然ではなくまゆさんがこれまで続けてきた中国旅行とそこでの人との出会いからつながっていることですから、広い意味で旅行の一部なのかもしれませんね。
 旅行の感想ですが、上海の外灘の眺め、特にライトアップされた夜の眺めは何回いっても飽きませんね。ちなみに私は対岸の浦東のビル群の夜景もきれいだとは思いますが外灘ほどは惹かれません。
 また、表通りではなく裏通りの上海らしい古びた洋風建築が醸し出す雰囲気も大好きです。前回も触れましたが、古びた古鎮の雰囲気と通じるものがあります。今回まゆさんが訪れた古鎮もとてもいいですね。観光政策かもしれませんが、いい雰囲気を大事にした古鎮の再開発はよいと思います。古いということは単に外形上のことではなく、そこに暮らしてきた人々の歴史が刻み込まれているということであり、そこに思いをはせられるから惹かれるのかなと思います。それは過去にそこに生きていた人々との出会いだといえるかもしれませんね。
 

Re:

kyubeyさん、こんにちは!そうですね、今回の旅行で就職先が決まるとは自分でも驚きでした。
彼との関係も以前とは少し違いますが、今いい関係を続けられています。
これが今後いい方向へ進んでいくためのスタートになるといいなと思っています。

kyubeyさんも貴陽へ行ったことがあったんですね。私も貴陽は料理がおいしいと思いました。気になりつつも口にできなかった名物がまだたくさんあり、少数民族の暮らす地域だとか博物館だとか、行っていない場所もたくさん。今回は時間も少なかったので、またぜひリベンジしたいです。

福建土楼に宿泊されたなんて、うらやましいです!福建土楼に行ってみたいと思い始めてから20年経ちますが、未だに機会を得られていません。
世界遺産として今後も形はとどめるでしょうが、これからどんどん本来の雰囲気が失われていくんだろうなと思うと、今後数年以内には行きたいなと思っているのですが…。

これから中国で生活し旅のスタイルがどんなふうに変化するのか想像できないのですが、仕事に慣れたら、時々週末小旅行や一年に一度は3、4週間の大型旅行が実現できたらいいな~と妄想しています。
見守っていただけると嬉しいです(^^)

Re: 人との出会い

hirachanさん、こんにちは!
最近旅行記とは違った方向になってしまっているのですが、私にとって中国旅行は人生の過程そのものなのだと思います。
急な展開で中国で仕事をする道が開けましたが、今後どうなるかやってみないとわからず不安もあります。ですが、一歩踏み出してみようと思います。

今回私は貴陽と四川で、観光地として生き残った古鎮と生き残れなかった古鎮を目にしました。
本来の姿が失われていくという意味で観光地化を悲しむ部分があると同時に、今の時代特に中国にあっては、観光地として生き残らなければ、あとは風化し失われるのを待つだけになるのだという現実を見た気がしました。
ですので現状、古き良き姿を維持したまま観光開発されることができれば、それはそこに暮らす人にも、国家にとっても、訪問客にとっても、いい方向なのかなとも思います。

最後の文章でおっしゃる通り、古びたもの、古さ残す場所に惹かれるのは、そこにはそこに生きてきた人たちの歴史が刻まれているからで、それはそのままそこに生きていた人々との時空を超えた出会いなのだと思います。
私は古鎮の、つるつるに磨かれたような石畳、苔むしたような古い石橋、いびつな石階段が好きです。
それらは何百年と数も知れないような人々が往来した生活の歴史で、それらの歴史を知るすべはないけれど、同じ場所に立ち私たちもまたその歴史の足跡のひとつになることができます。
そうした経験がしたくて古鎮巡りをしているのかな、なんて自分で思います。
プロフィール

まゆ

Author:まゆ
中国が大好き。お酒も大好き。
中国へ行く度に、スケールの大きさに圧倒されます。各地を旅行し街歩きし、体感したことを綴っていきます。

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